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#217 パリパラリンピック…選手支える技術者たち

2024.09.02

熱戦が続いている
パリパラリンピックですが、
その選手を支える
「プロの技」があります。

こちらの男性は、
日本人技術者の中島浩貴さん。

選手村や競技場に設けられた
「修理センター」で働いています。

義足や車いすなどに不具合があった時に、
すぐに直せるように
24時間サポートしているという
修理センター。
どのような活動なのか取材しました。

○櫻井
「修理にはどれくらいのペースで
 どれくらいの選手が
 足を運んでいるんですか?」
○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「9月1日が終わった時点で、
 1900件以上の修理が
 終了しています。
 6割ぐらいが車いすで
 残りの4割が義足だったり 
 その他のパーツになっていますね。
 1日120件くらいのペースで
 修理を行っています」

また競技用だけでなく
日常用の車いすや義足なども
修理しているといいます。

○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「競技のベースにあるのが
 快適でスムーズな日常なので
 そこをサポートすることが
 私たちにとって
 重要なパートだと考えています」

○櫻井
「気になるのは費用ですが
 選手それぞれに
  費用負担はあるんですか?」
○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「サービスは全て無償になっています。
 選手の方は修理の費用を気にせずに
 こちらで対応を受けることができます」
○櫻井
「なぜ無償なんですか?」
○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「費用を発生させてしまうと
 払える国と払えない国が
 出てきてしまうという現実が
 あるためなんですね。
 それでは競技の公平性が
 保ちにくくなってしまうため
 無償で提供しています」

○藤井
競技の公平性を保つために
無償というのは、驚きですね。

○櫻井
選手の皆さんにとっては心強いですよね。

中島さんは、
技術を詰め込んで最高のものを
提供するのではなく、
選手自身が国へ帰った後にも
フォローを受けやすいような
レベルのものを
新しく作って提供するという、
そういった工夫もされている、
ということでした。

○藤井
最新のものばかりが
いいわけではないんですね。

○櫻井
その先のことも考えて、
フォローされている
ということなんですね。
また、1万数千点もの部品を
持ち込んでいますが、
それでも修理できない場合は、
部品をイチから作り直すことも
あるというんです。

○櫻井
「どういったところに
 中島さん自身
 やりがいを感じていますか?」
○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「選手の皆さんが4年間、
 もしくはもっと長い間
 準備されてきたものを
 目の前でサポートできるという
 ひとつの喜びがありますし
 世界中から集まるスタッフと
 いろんな難しい課題に
 取り組んで解決していくという
 喜びもあります」

○櫻井
「選手からかけてもらった言葉で
 印象に残っている言葉は
 ありますか?」
○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「選手にとっては本当に
 人生をかけた試合、
 もしくは多くの時間を
 費やした方が多いので
 本当に『ありがとう』という言葉を
 よくいただきます」

○櫻井
「パラアスリートは
 どういった存在ですか?」
○オットーボック・ジャパン
 中島 浩貴さん
「憧れに近いものがあります。
 障害があるスポーツ選手
 というだけでなく
 自分の限られた環境や機能のなかで
 それをいかに最大限伸ばすか
 スポーツに限らず、
 いろんな人に当てはまる
 ストーリーだと思います。
 そういった難しいストーリーを
 自分の目の前で
 実現化してくれている存在です」

○櫻井
パラリンピックは9月2日で6日目。
まだまだ激闘が続きます。

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