#293 台風25号から1か月…「きょうがスタートライン」
■先週まで水が…残る冠水の爪痕
冠水被害によって
一時孤立状態になった
千葉県酒々井町の開運団地です。
いまも肩の高さくらいまで
水の痕が残り、
ガスボンベも水の力で
浮き上がっています。
住民の方によると
水の高さは最大で
2メートル30センチほどあった
ということです。
発災翌日の映像では、
少し高い場所にある公園にまで
水が達しています。
開運団地では半数以上が
床下や床上浸水の
被害にあったということです。
こうした状態が3週間以上続き、
先週ようやく
住宅の排水作業が終わりました。
なぜ冠水が長引いたのか。
その原因となったのが盛り土の崩落です。
いまも国交省が24時間体制で
復旧作業を行っていますが、
この盛り土の崩落によって、
排水路がせき止められたことで
長期間、水が住宅街に
溜まってしまいました。
復旧作業を行なっている手前には
まだ水が残っています。
被災からまもなく1か月となるいまも、
終わりのめどが立たないという復旧活動。
私は9か月前に開運団地に
引っ越してきて、
被災した住民の保科さんに
話を聞きました。
■被災1か月…眠れない日々
○櫻井
「きょうはよろしくお願いいたします」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「よろしくお願いいたします。
保科と申します」

○櫻井
「これはボートですか?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「はい、ボートになります」
○櫻井
「これは、保科さんが
購入されたんですか?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「はい、ちょっと知人にお願いして
買ってきてもらいました」

○櫻井
「こちらは?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「今回、床下浸水になって、
送風機をボランティアの方から
お借りして、床下を
乾かしているところです」
○櫻井
「いつごろ、こちらの
送風機は届いたんですか?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「きのう届きました」
○櫻井
「やっとこうしたことが
出来るような状態に?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「そういうことですね」

○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「いま畳もはがしちゃっています」
○櫻井
「畳はぬれてしまっていた?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「うちはぬれてはいなかったんですけども
床下が20日以上つかっていたので、
湿気を含んでいる可能性があるので
外しています」
○櫻井
「ふとしたときに自分が
ストレス感じているかなと
気づく時も?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「災害発生3日目ぐらいから
水位が上がっていく姿を見ているので
寝ても数時間で目が覚めて外を見てしまう」
■盛り土崩落で冠水…”人災”訴え
○櫻井
「ご近所の方たち
この被害についてどういった声が多いですか」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「やっぱり失礼ですけれども
“人災”っていうところ
本来流れるべきもの(水)が流れない
残土(盛り土)というもので
塞がれてしまったことに
みんな怒りを覚えている
というのもあります」
○櫻井
「ハザードマップにも
載っていなかったところに
大きく関係していますよね」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「そうですね
私も(自宅を)購入するときは
不動産屋さんで
『ハザードマップ白なんで
ここは安心できますよ』
というのをいただきました
まさかっていうところが
今回ありましたね」

○櫻井
「10月19日
千葉県の熊谷知事とも面会されたが、
どういうことを訴えた?」
○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「私たちは、水が引くまでは
水があるときは何もできなかった
はっきり言って
歯がゆい思いもしたし
『何で』と言う思いがあって
いま水が引いて水が引いたから
終わりではなくて
私たちからすると
きょうからスタートライン」

○酒々井町「開運団地」住民
保科勇太さん
「ここから復旧復興をしていく
ようやくスタートラインに
立てたところなので」
■住民訴え「この被害を前例に…」
この地域のハザードマップを見ると、
酒々井町の北部では
浸水などが予想されている場所もありますが、
開運団地には
その危険性はないとされていました。
○藤井
ハザードマップで
危険性がなくても浸水したと。
○櫻井
保科さんもこちらに
引っ越してきたあと、
近所に危険な場所がないか
自分で確かめていたそうですが、
このような水害は
想定していなかったと仰っていました。
ハザードマップで確認するのが
大切なのはもちろんのこと、
自分の目で確認することや
地域の人と
いざというときに
助け合えるような繋がりの
大切さを強く訴えていました。
そしてなにより
前例がないこの被害を前例として、
二度と同じ事が
起きないようにしてほしいと
仰っていました。