#289 気象庁を取材…線状降水帯予測の難しさ
■線状降水帯も…千葉豪雨から1か月
2026年各地で相次ぐ大雨。
千葉豪雨からは
1か月がたちました。
線状降水帯の発生が
3度発表されるほどの
大きな災害だったのですが、
1度目の発生は予測ができず、
まさに“突発的”とも言える
豪雨となりました。
なぜ線状降水帯は予測が難しいのか、
災害が迫った時、
記者会見で警戒を呼びかけることもある、
気象庁予報課の永山隆治さんに聞きました。
■線状降水帯…予測難しいワケ
○櫻井
「線状降水帯の発生予測の
難しさについて伺いたいです。
なぜ予測するのが難しいのですか?」
○気象庁予報課 天気相談所
永山隆治所長
「大きく3つ理由があります。
1つめは、線状降水帯が
発生するメカニズムに
まだ未解明な点があるということ。
必要な水蒸気量がどれくらいとか、
風の向き、風の強さとか
複数の要素が複雑に絡まり合っています。
2つめの要因は、発生した線状降水帯の周辺で
どのような風が三次元的に
分布しているのかと言うことが
まだ分かっていないことが多いです。
最後に、予測のために用いる
数値予報モデルにまだ
改善の余地があるということです」
○櫻井
様々な原因が複雑に絡み合い、
予測が難しいという線状降水帯。
■気象庁取材 陸・海・空で観測…天気予報の中枢
その予測を行うために
膨大なデータが集まるのが、
気象庁にある気象防災オペレーションルーム。
まさに、日本の天気予報の中心です。
14日、関係者以外立ち入り禁止の
室内を特別に職員の方に撮影してもらいました。
この人の手元にある
タブレットに書かれていたのは、天気図。
実は、天気図は
スーパーコンピューターのデータなどを基に、
手書きで作成しているのです。
また、こちらの人は、
14日現在まさに日本の南東で
台風になる見込みの熱帯低気圧の進路や、
台風予報などを作っていました。
アメダス、気象観測船、気象衛星など、
陸・海・空、
全てを合わせた3次元的なデータを基に
全国の様々な予報を行っています。
■的中率3割 “線状降水帯予測”課題は
ただ、それでも
予測が難しいとされている線状降水帯。
気象庁は2026年、
発生の2~3時間前を目標に発表する
「線状降水帯直前予測」の運用を始めましたが、
千葉豪雨の最初の線状降水帯発生は
予測できませんでした。
また、その「的中率」は約30パーセントと、
運用開始前に想定していた
50パーセント程度を下回る結果になりました。
○櫻井
「線状降水帯発生予測として
(的中率)50%を切ったのは
率直にどのように受け止めていますか?」
○気象庁予報課 天気相談所
永山隆治所長
「当初の想定した的中率を
下回っていることは
率直に残念ではあります」
4年後の2030年度には
新たな気象衛星ひまわり10号の
打ち上げを計画している気象庁。
これによって観測データが大幅に増え、
線状降水帯発生の予測にも
大きく期待されていますが
それまでは今できることで
運用していくしかないといいます。
○気象庁予報課 天気相談所
永山隆治所長
「予測技術の急激な発展は望めないので、
まずは日々の地道な努力で
数パーセントでもいいですから
精度を向上していきたいです」
今後新たな台風が
発生する見込みです。
シルバーウイークにも影響を
もたらす可能性がありますので、
最新の気象情報を確認するようにしてください。