#211 自動運転 その現在地と未来は?
車の事故を防ぐためにも期待されるのが
“自動運転”の技術です。
「誰も運転していない車で目的地まで…」
そんな未来にどこまで近づいているのか?
私が実際に乗ってきました。
神奈川県・横浜市の日産本社。
案内してくれるのは
日産の自動運転技術を担当する
土井常務です。

○日産自動車 土井常務
「電気自動車の日産リーフの上に
センサーをつけています」
○櫻井
「これが自動運転の目というか、
いたるところにセンサー、レンズあるんですね」
はたしてその実力とは…。
○日産自動車 土井常務
「じゃあスタートからもう自動で発車します」

すると勝手に動き出すハンドル。
さらに…。
○櫻井
「アクセル・ブレーキも踏んでないんですか?
あっそういうことなんですか」
○日産自動車 土井常務
「何もやっていません」
実際の街中での走行。
今回、進化したポイントが
主に3つあるといいます。

まずは「①車線変更の判断」です。
○櫻井
「左折した先にバスが止まっていますが
これも車線変更して・・・戻る!」

カメラやセンサーを
屋根につけることによって
路肩にとまっていたバスを検出し、
回避しました。

次に、「②歩行者などの行動予測」です。
横断歩道があり、歩行者がわたっています。

○櫻井
「人の往来が多いのでいったん止まったんですね。
そうだ左から自転車もきますし
あっこのタイミングで進むんだ…すごい。
いや見事な判断…いまの左折はすごいな」
○櫻井
「この左折も…いまの微妙なところでしたね。
実際運転していても、左を振り返らないと
確認できないくらいのスピードで自転車が。
まさにおそらく左後ろのセンサーで
感知していたということですよね。
あっ!左前も人もかなり減速して(回避した)」

最後に、人でも判断に迷う
「③交差点に進入するかどうかの判断」。

○櫻井
「今も微妙なところ。
右折でしたけど、曲がる直前に
(信号)黄色になりましたけどちゃんと進みましたね。
あそこ止まったら逆に危なかったですもんね」
無理に止まろうとすると
後続車から追突される恐れがあるため、
安全を考えて流れに沿った走行をするといいます。
○櫻井
「いやぁ…なんの違和感もないですね」
○藤井
免許とりたての人よりもはるかに上手。
横浜は観光客も住民も多くて難しいのに
スムーズでした。

では自動運転でこの先、
どんな未来が待っているのか?
日産は、公共交通機関の
ドライバー不足を念頭に、
2025年度中に横浜で一般のお客さんに
移動の足として使ってもらう
サービスを開始していきたいとしています。
各メーカーが開発を進めている「自動運転」。

トヨタは、
自動運転システムを搭載した
イーパレットという車で
人の移動を支えるとともに、
移動販売車など様々な分野での
活用を目指しています。

ホンダは、
高速道路渋滞時など一定の条件下で、
ハンドルから手を離せるだけなく、
運転手が目線を外すこともできる
自動運転レベル3を実現しています。

スズキは、
路線バスの廃止で
いわゆる交通の空白地域となった場所などで
住民の足となるべく自動運転の
実証実験を重ねています。
まだまだクリアしなきゃいけない
課題はあるのですが、
交通事故を減らすためにも、
安心・安全を確保した上での
自動運転の進歩に、
これからも注目していきたいと思います。