#275 “ナフサ供給不安” 困惑する医療現場
■電気・ガス代など新たな経済支援
5月25日夕方、高市首相は、
中東情勢緊迫の長期化をうけて
新たな経済支援を表明しました。

○高市首相
「燃料輸入価格の上昇が
電気料金に反映されていくと
見込んでおります。
このため使用量が多くなる
7月から9月において、
電気ガス料金への支援を
実施いたします。
3か月で5000円程度の
負担引き下げ効果を
実現できます」
そしてエネルギー価格の
高騰などに対応するため、
3兆円規模となる見込みの
今年度の補正予算案を編成し、
「中東情勢等対応予備費」を創設。

また供給不安が指摘されている
原油やナフサについては、
「年を越えて供給可能」と
強調しました。
○高市首相
「必要な量は確保されていて、
ナフサおよび石油製品も
年を越えて供給可能です」
「一方で
供給見通しの共有不足や、
実績以上の発注などで
現場では物資不足が
発生しています。
目づまり対策を
きめ細かく進めて、
市場の混乱の回避に
全力で取り組んでまいります」
■“ナフサ不安”…欠品や値上がりも
一方で、ナフサ由来の製品が
多い医療現場では
治療に欠かせない道具に
すでに影響が出ていました。
都内のクリニックを取材しました。

○櫻井
「グローブと書いてある」
○ひらくクリニック 吉田啓院長
「全部そうですね」
○櫻井
「1日でどれだけの量が減る?」
○ひらくクリニック 吉田啓院長
「段ボールがサイズごとに
1箱ずつくらいSサイズは
2箱いってるのかな」
「透析」を行う都内のクリニック。
1回の治療で6回ほど
医療用手袋を変える
ということです。
しかし。
○ひらくクリニック 吉田啓院長
「サイズによっては
流通も滞っていて
いまSサイズが入荷していない」

また、腎臓の代わりに
血液をきれいにする「透析」の
治療に欠かせない道具にも、
影響が出ているということです。

○ひらくクリニック 吉田啓院長
「透析の一番大事なフィルター
患者から血液を取り出すための
チューブが1人1回で使い切る」
○櫻井
「使い切り」
○ひらくクリニック 吉田啓院長
「透析の回路全体が石油製品
今のところ滞ってはないけど
わずかに値上がりしている
この(透析)回路で10円上がってる」

このクリニックでは、
1日50人ほどの
治療を行うといいますが、
ここ数週間で値上がりや欠品など、
“ナフサの供給不安”の影響が
出始めていました。

○ひらくクリニック 吉田啓院長
「今回は異例だと思う
こういうことはなかったので」
○櫻井
「患者側から不安の声は?」
○ひらくクリニック 吉田啓院長
「数名ニュースを見て
クリニック大丈夫かと
不安はおっしゃっていますね
心配なく治療できる環境に
戻っていただきたい」

吉田院長は、
「クリニックの在庫の状況から
数か月は大丈夫だが
半年超えるとどうなるか
分からない」と話していました。
■“ナフサ不安”…最新世論調査
命の現場にも影を落とす
“ナフサの供給不安”。

NNNと読売新聞が行った
最新の世論調査では
石油製品「ナフサ」について、
政府が“問題はない”と
説明していることに
「納得できない」が64%と
「納得できる」を
大きく上回りました。
こうした中東情勢の影響をうけ、
政府は、
先ほどのクリニックのように
医療用手袋の確保が難しい
医療機関に対し、
国が備蓄する
5000万枚の手袋を
配布する支援に乗り出しています。