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#172 中国「改正反スパイ法」旅行・仕事で“注意”

2023.07.03

改正された中国の「反スパイ法」、
私たちも注意が必要です。

今年に入り、中国では
私たち日本の取材班が行く先々に
当局の関係者が
頻繁に現れるようになりました。

取材内容が当局にとって
都合の悪いものでないか、
見張っていると見られます。

7月1日に中国の
「改正反スパイ法」が施行されました。

これに合わせて北京の日本大使館が、
中国へ旅行や滞在する人へ向けた
「安全の手引き」を更新したんですが、
『様々な行動が幅広く
 スパイ行為とみなされる
 可能性があります』
と注意を呼びかけているんです。

では、具体的に何がスパイ行為と
みなされるおそれがあるのか。

たとえば
「中国の●●に賛成・反対」
といった街頭調査。

中国では、
許可なく統計調査をすることが
禁止されていて、
場合によっては「スパイ行為」と
みなされる可能性もあるというんです。

改正された法律を見ると
これまでの「国家機密」に加えて、
「国家の安全と利益に関わる」
文書やデータ、資料の
収集・提供なども
新たに「スパイ行為」に入り、
対象がさらに広がりました。

しかも、これが
あまりにあいまいな内容のため
日本大使館も注意を呼びかけてます。

この反スパイ法。
改正される前でも、
少なくとも17人の日本人が
拘束されてきました。
日本政府関係者によりますと、
現在も拘束中、帰国できていない
日本人が5人います。

私たちはどんなことに
気をつければ良いのでしょうか?

●写真撮影
・街中で気軽に写真撮影したいところですが
「軍事施設」など
 撮影禁止場所の映り込みには
 要注意です。

●古本や地図
・内容によってはデータを
 盗み取ったとみなされる
 可能性があるといいます。

●盗聴の可能性
・スマホやパソコン、WeChatなど
 SNSやメールも見られている
 可能性があることを
 意識する必要があります。

また、
中国で働く人もたくさんいますが、
仕事や研究などで駐在した場合
「帰国する直前の空港」で
突然、連れ去られるケースが
実際にありました。

そのため一部の企業では
・一人で空港に向かわせない
・離陸直前まで上司とテレビ電話を

 つなぎっぱなしにする
・怪しいと判断されそうな写真、
 動画を保存しない
といった、対策が取られています。
参考にしてください。

 

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