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#120 日本でも初確認、新変異「XE」とは?

2022.04.11

きょう4月11日、
日本でも初めて確認された「新たな変異」。


成田の空港検疫で確認されたのは
オミクロン株の「XE」という系統の変異です。




この新しいタイプ、
WHO=世界保健機関は「注視すべき」としていて
今年の1月にイギリスで見つかり、
これまでにイギリスで1125件が確認されています。

いま、日本で置き換わりが進む
オミクロン株の「BA.2」より
さらに12・6パーセント、
感染者の増加するスピードが速いとされています。

私たちはこの「XE」を
どこまで警戒すればいいのでしょうか?




まず、かかった場合の「重症度」については
よくわかっていないのが現状です。


また、京都大学の西浦博教授は
厚生労働省の専門家会議で、
・うつりやすさが高いことは確実
・人と人の「国際移動」が活発化すると
 これまでのオミクロン株を「置き換える可能性が高い」
と述べました。




気になるこのXEの性質なんですが、
「ハイブリッド型」と呼ばれていて、
実は、遺伝子の特徴を見ると
オミクロン株の「BA.1」と「BA.2」の
両方の特徴を併せ持っています。




こうした現象は「組み換え」と呼ばれますが
1人の人間が「BA.1」と「BA.2」の
2つのウイルスに「同時感染」した時に
起きる変異と考えられます。


ウイルスが増殖を繰り返すうちに
偶然生まれた「XE」が
他人にうつることで、
この新しいタイプが広がるそうです。

こうした変異はよく起こるものなのか?

国立感染症研究所
感染症危機管理研究センターの
斎藤智也センター長に伺ったところ、
こうした「ハイブリッド型」は
世界の様々なところで生まれているそうです。




実際に、XEのほかにも
「XG」「XH」・・・
さらに、
デルタ株とオミクロン株のハイブリッド
「XD」や「XF」と
様々なタイプが見つかっています。


こうしたウイルスが「生存競争」を繰り広げていて
ちょっと勝ち残りそうなものの
1つが「XE」だということです。




ほかにも見つかっていないタイプがたくさんあるため、
斎藤センター長は
「XEにばかり大騒ぎするのは得策ではありません」
「デルタからオミクロンに変わったような
 大きな変化ではなく
 対策としてやるべきことは何も変わりません」
と話しています。

コロナとの戦いも3年目に入り
次々と新たな変異が出てきますが、
私たちは、やるべき対策を
しっかりと続けていきましょう。

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