#198 ウクライナ侵攻まもなく2年 必要な支援は?
プライチ!はウクライナ支援について。
支援を行う人たちには
「関心が低くなってきている」という
危機感があるといいます。
どういうことなのか、
ウクライナ出身で日本から支援を続ける
NPO法人の副理事長、イーゴルさんに聞きました。
○櫻井
「侵攻からまもなく2年ですが
イーゴルさん自身はどのような支援を?」
○NPO法人日本ウクライナ友好協会 KRAIANY
イェブトゥシュク イーゴルさん(33)
「いま一番大事な支援物資は医療品。
たとえば止血帯とか。こういうものになりますね。
これが実物ですが見た人少ないと思う」
○櫻井
「初めて見ました」
○イーゴルさん
「これは1つ5000円。
だからみなさんから私たちが
寄付をいただいているときは
5000円は1人の命を助けるかもしれない
と説明しています。」
ちょっと将来のことも考えて重要なのは
子どもたちの教育です。
教育施設の運営のためにはシェルターが必要です。
コンセプトはメルヘンチック、
ちょっと昔話っぽいかわいらしい
デザインにしようと思っていて
警報鳴っているときはそこで勉強を続けるんですね」
○櫻井
「支援金寄付金の話あったが数字として減ってきている?」
○イーゴルさん
「2年近くたって少しずつメディアで
ウクライナのことを取り上げる機会が
少なくなっていて
日本のみなさんの関心はちょっと
薄まったんじゃないかっていう私たちの懸念ですね」
こちらはイーゴルさんのNPOへの
寄付金の推移です。
おととしの軍事侵攻直後は
月約1200万円でピークでしたが、
先月は100万円を切って
当初の12分の1ほどまで減少しています。
加えて、いまウクライナは戦況も厳しく、
ウクライナ軍はロシア軍と激戦が続く
東部の重要な防衛拠点から撤退したと明らかに。
こうした状況で現地は…?
イーゴルさんに聞きました。
○イーゴルさん
「ウクライナはちょっと
平和になったんじゃないかとか
戦争はもうそろそろ終わりそうじゃないか
っていうふうにみなさん思われがちなんですけど
本当に現地の人と話すとその戦争の密度が
まったく変わっていないんですね。
○櫻井
「密度が変わっていない?」
○イーゴルさん
「そうなんです。
激戦がずっと行われて
無差別ミサイル攻撃とかは定期的にありますし、
警報とかもほぼ毎日鳴っていますから。
病院、学校、軍事施設問わずどこでも
ロシアの攻撃の的になる可能性があるので」
○櫻井
「私たちができること、
どういったことが考えられますか?」
○イーゴルさん
「普通に本当にウクライナのことを
知ろうとすることでも大事です。
食事中に自分の家族自分の友達と
ウクライナの話をすることも大事です。
そこから支援が始まりますので
どんどんどんどん
そこの支援の輪が広がっていて
本当にいろんなことができるようになります」
イーゴルさんは
「ウクライナの戦況は悪化し、
自分たちだけで戦うのは厳しい」と
話していました。
侵攻から24日で2年になります。
私たちも伝え続けます。