• プライチ

#128 刑法改正で「侮辱罪」厳罰化

2022.06.13

今後、厳しく罰せられることになります。

亡くなったプロレスラーの木村花さん、
そして池袋暴走事故の遺族・松永拓也さんも受けた“SNS上での誹謗中傷”。
その対策として刑法が改正され、侮辱罪が厳罰化されることになりました。

では、どう厳罰化されるのか。
侮辱罪の法定刑はこれまで、
収容される期間や支払う金額も刑法で最も軽かったんですが、
これが改正され、
1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金を追加、時効も3年にのびます。

この厳罰化を受けて松永さん、木村花さんの母・響子さんらがきょう会見を行いました。

○亡くなった木村花さんの母
 木村響子さん
「(これまでは)科料9000円ということで本当に抑止力にならない」
「私の中では本当に(厳罰化は)やっとという思いも強い」

○池袋暴走事故で妻子を亡くした
 松永拓也さん
「名前も顔も知らない人にいきなりSNSで誹謗中傷され
 胸が苦しくなるほど心が痛んで」
「厳罰化されても法を守らない人はいるが
 長い視点でいえば厳罰化というのは抑止力になると私は思っています。


 
ではどんなケースが侮辱罪にあたるのか、具体的に見てみます。
元検事で刑事事件に詳しい上原弁護士によりますと
侮辱罪は事実にもとづかないものであっても公然と人を侮辱した場合に適用されます。
たとえばSNSで
「Aさんはバカで仕事ができない」
「Bさんって人間のクズだよね」といった投稿をすると、
侮辱罪にあたる可能性があるといいます。

一方で、けっしていい言葉ではありませんが、
「あの街の連中はバカばっかりだ」といった個人が特定できない場合や、
「あなたの絵は好きではない」といった個人的な感想や批判・批評は
侮辱罪にはあたりにくいということです。

「特定の政治家を批判したら逮捕」…なんてことは?

上原弁護士は
「そうした乱用がないようにしないといけないし
 最後は裁判所が適切に判断することになっている」と話していました。
また今回の法改正では「表現の自由」を制約していないかなど、
3年後に有識者を交えて検証することも明記されています。

「匿名だしみんなやってるから大丈夫」などと
軽い気持ちで侮辱したことが厳しく罪に問われることになります。
自分が発信する内容には責任を持ちましょう。

 

こちらの記事もオススメ!