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#195 “最前線”医師がみた被災地

2024.01.15

災害時に現地で活動する医療チーム
『DMAT』で陣頭指揮をとる医師の方に
2週間たった医療現場の現状と、
この先求められることをうかがいました。

これは、深刻な被害が出ている珠洲市で
持病のある入院患者や
      介護が必要な高齢者を
 避難のため金沢市に搬送する様子です。

○櫻井
「実際に発生から2週間
       被災者の健康状態は
          どのような状態ですか?」

○珠洲市で活動 DMAT事務局
 小早川義貴 医師
「インフルエンザやコロナ等の
              罹患が増えています。
  これは住民だけではなくて
  支援者の間でも
  流行してきていますので
 支援も速度が遅くなってしまう。
 病院の職員、
  もしくは福祉施設の職員たちも
 ご自身が被災してる中、
 利用者、患者さんの
       ケアをしている状況です。
  なかなか疲れが取れない」

東日本大震災や熊本地震でも
医療支援を行った小早川医師は
今回の「能登半島地震」に
     特徴的なこととして
「寸断された道路」
「雪や寒さなどの天候」
そして「高齢者が多いこと」をあげました。
こうした中で懸念されるのが
      「災害関連死」です。



「食事の問題や運動不足など
 小さな積み重ねが長引くと
 ボディブローのようにきいて間接死を
 もたらしてしまう恐れがある」
           ということです。

実際、珠洲市でも
「このままだと亡くなってしまう…」
  というようなケースもあった
        と話していました。

そこでいま必要なのが
より良い環境に身を置くために
被災地を離れて
 ホテルや旅館などに移る
       「2次避難」です。
15日、輪島市長は避難所を回りながら
「市外への避難」を直接呼びかけました。

その「2次避難」
15日時点で受け入れは
3万人分可能なのに対して、

1083人と
  受け入れ可能人数を
    大幅に下回っているんです。
この点も小早川医師に聞きました。

○珠洲市で活動 DMAT事務局
 小早川義貴 医師
「まずどこに行くのか。
 その先がどういう暮らしが
   展開されるかという
    情報提供が極めて脆弱。
 避難を強力に進める一方で
  残る住民の暮らしの質を
   担保していくということも
  同時に大事だと思いますので、
  避難した人、避難しない人の間の
  溝をいかに埋めていけるか
          というのも課題」

こうしたなかで、
私たちにできることはあるのか、
その点も医師にうかがいました。

○珠洲市で活動 DMAT事務局
 小早川義貴 医師
「災害が発生すると復興まで
 やはり10年単位で時間がかかります。
 ご自身の能力や、また気持ちを
 表現する場があると思いますので
 能登のこと、石川のことに
 関心を持ち続けてほしいなと思います」


 
支援を、と考えている方、
まずはお金で支援する
      という方法もあります。
被災地への義援金や寄付は
石川県や日本赤十字社などで
        受け付けています。

寒さは続きますし、
明日は吹雪も予想されています。
くれぐれも
 体調の変化にはお気をつけください。

 

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