• プライチ

#182 処理水放出から1か月 広がる支援

2023.09.25

処理水放出から1か月。
水産事業者への支援が広がっています。

きょう福島県庁の前で
行列ができていたのはキッチンカー。

常磐もののカツオを使った
竜田揚げ丼などを提供していて、
福島県産の水産物の
PRを行っていました。

○購入者
「水産物が全体的に
 大変なことになっていると
 伺っているので、
 その応援のためという
 気持ちも込めて買った」

このように
食べて応援しようという動き、
全国で広がっています。
たとえば「ふるさと納税」。

「水産事業者からのSOS」
「ピンチに負けない」
仲介サイトの運営各社は、
こういった見出しで
水産事業者を応援する特集ページを
9月になって相次ぎ開設しました。

すると水産物を返礼品とした寄付が急増。

たとえば「ふるなび」では
寄付金額が、2022年の同じ時期と比べて
およそ5倍になったといいます。

特に人気なのは、
中国への輸出減少に直面している
北海道産などの「ホタテ」で
寄付は15倍にもなっている
ということです。

さらに、支援はSNSでも。

たとえば、こちらの投稿。
ホタテやえびがのった
海鮮丼の写真とともに
「#食べるぜニッポン」という
文字が書かれています。

こちらは、
しらすやいくらと一緒に
ハッシュタグが。

実は、農林水産省が
水産物の消費拡大を狙って
「#食べるぜニッポン」をつけて
投稿してほしいと呼びかけ。
広がりを見せているんです。

福島県によりますと
これまでのところ
福島県産の水産物の価格は
「おおむね例年通り」で
価格に関しては
「風評の影響はない」といいます。

また海水のトリチウム濃度も、
これまでのところ
異常な値は確認されていません。

国内消費は、
今のところ順調に見えますが
いま問題は海外への輸出です。

8月の中国向けの
水産物を含む食料品輸出は、
2022年の同じ時期と比べて
41.2%も減少。

日本政府も
1000億円あまりの支援を
実施していく考えですが

実はいま、アメリカが
日本産のホタテの
「輸出支援」を始めたことが
新たにわかりました。

日本でとれたホタテは、
アメリカに輸出する際、
一度、中国で加工される
ケースがあります。
  
ただ中国の輸入停止措置をうけて、
このルートがストップ。

そこで在日アメリカ大使館が、
アメリカ認定のタイやベトナム、
台湾などの加工施設の情報を
水産業者に提供。

中国に依存しない
新たな流通ルートの開拓を
支援しているというんです。

早ければ9月末にも始まる
2回目の海洋放出。
日本の水産業を守るため、
いま私たちにできる支援を
続けていきたいです。

こちらの記事もオススメ!