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#192 「ライドシェア」来年4月に一部解禁へ

2023.12.18

自家用車を使って一般の人がお客さんを運ぶ
「ライドシェア」。
2024年4月から一部解禁される
見通しであることがわかりました。

4月からは、一般の人が、自家用車を使って、
有料で、客を運ぶことができるようになります。
これまで禁止されてきたライドシェアを
政府は解禁しようというのですが、
ただそこには“2つの制限”が設けられます。

まず、いつでもどこでもできる
というわけではありません。
目的は“タクシー不足”に対応するためなので、
政府関係者によると、
タクシーが足りない地域・時間帯に限って
認めるといいます。
元々、タクシーが不足している地方に加えて
東京など都市部では朝や深夜などタクシーが
捕まりにくい時間帯で検討しているということです。

もう一つの制限が、あくまで
タクシー会社の管理下でやるということです。
たとえば一般ドライバーの教育はタクシー会社が行う。
運行や車両整備の管理もタクシー会社が行う。
運送責任もタクシー会社が担うといいます。

これにSNS上では、
『現実的でいいね』『これなら安心』と
歓迎する声がある一方、
『これってライドシェアなの?』
『客目線だと変わらなそう』など、
思っていたのと違うといった感想もありました。

公共交通政策に詳しい流通経済大学の板谷教授も、
「既存のタクシー運転手と変わらず、正直、微妙だ」
と話していました。

タクシーのニーズがあるのは、
地方ではバスの本数が少ない、
あるいは路線がないところ。
また都市部では
終電が終わった時間帯などですが、
「はたしてそうした場所や時間にドライバーを
 やりたがる一般の人がどれくらいいるのか疑問だ」
とも指摘しています。

気になる「全面解禁」についてですが、
実は、タクシー会社以外の
「ライドシェア参入」については
道路運送法の改正が必要です。
このため政府関係者によると年明けから議論し
2024年6月までに結論を出す方向だといいます。
その結論次第では色々な配車サービスが
参入できるようになるかもしれないということです。

一方で、タクシー不足を解消するには
「既存のタクシー運転手の待遇改善も必要」だと
先ほどの板谷教授は指摘します。
いまコロナが明けてまた運転手になりたい人が
少し増えているそうですが、
そこにちゃんと賃金を上げて
なり手を確保する必要があるといいます。

政府もタクシー運転手を増やすために
資格試験の見直しなど
タクシー業界の規制緩和を進めていく考えです。

 

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