#149 ドローン“レベル4”で何が変わる?
12月5日から、世界で見ても
「画期的な段階」に入ったという
「ドローン“レベル4”」で
私たちの暮らしは
どうなるのでしょうか?

このように、ドローンの進化は
日進月歩なんですが…
実はきょう12月5日、
改正航空法が施行され
日本でドローンの飛行が
「レベル4」まで可能となりました。
詳しい条件は色々とありますが
市街地など「人がいる場所」を
“自動飛行”で飛ばしてもいいという段階です。
今年2月、
日本航空などが行った実験で
大きな橋の上をドローンが飛びました。
東京・隅田川の上空。
ドローンが運ぶ箱の中には
「医薬品」が積まれていて
都内の卸会社から病院への
薬の緊急配送を想定しています。
およそ2キロを10分で飛行。
こちらは「レベル3」の
ルールに基づいて行われました。

日本でドローンが飛行できるレベルは4段階。
【レベル1】
操縦者から見える範囲で
“人が操縦”
【レベル2】
見える範囲での“自動飛行”など
【レベル3】
操縦者から目視できないエリアも
“人がいない場所”なら飛ぶことが出来ます。
【レベル4】
目視できないエリアで、
“人がいる場所”での自動飛行となっています。

当面は、山間部や離島など
輸送手段が限られる場所で
物資を運ぶ活用が考えられますが、
もう少し先の将来には、
スマホで注文した商品が届くなど
私たちの頭上をドローンが
飛び交うかもしれません。
ドローンに詳しい
東京大学の鈴木真二特任教授は
国全体でここまでの制度を整え
実施にいたったのは
「世界的に見ても画期的な出来事です」
とおっしゃっています。
では、安全性はどうなのでしょうか?
レベル4を目指して
開発中のドローンでは、万が一に備えて、
機体が一定以上傾いた時などに、
パラシュートが自動的に飛び出す
装置が搭載されています。

このように、
「レベル4」で飛行するためには
国が定めた安全性を満たす
「機体認証」が必要です。
故障や事故が起きても
安定して飛行できるかどうか、
厳しく審査されます。
また、飛行中のドローンを監視したり、
いざという時に手動で操作するパイロットの
「操縦ライセンス」も必要となります。
国土交通省によると、
こうした認証などに時間がかかるため
実際にレベル4の飛行が始まるのは
早くても来年3月以降になる
見通しだということです。
街中を飛ぶと言うことで
プライバシーの保護や
軍事目的への転用をどう防ぐかと
いった課題もありますが、
安全なドローンの活用が
進むことを期待したいです。