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#105 オミクロン株 どんな変異株?

2021.11.29

オミクロン株への懸念が強まっていますが
これまでにわかっていることを整理します。




「感染力は?」
「重症化しやすい?」
「ワクチンは効く?」
この3つの点で見ていきます。




まず、感染力。
これは南アフリカ疫病対策イノベーションセンターの
所長が公表したグラフ。
これまで主流だったのは、赤色で示したデルタ株。

そこに、青色で示したオミクロン株の割合が
2週間もかからず一気に増え、
急速に置き換わっていることがわかります。



南アフリカ保健省によると
「このウイルスは感染力が強く、
 患者数が急増している」といいます。

WHOはオミクロン株で
「世界中でさらに感染が広がる可能性が高い」
との見方を示しています。
さらに他の変異株と比較して 
「再感染のリスク」が高まることが
示唆されているとも指摘しています。




次に重症化しやすいかについて。
現地、南アフリカの医師は患者の症状について
「今のところ軽症だ」と述べていますが、
日本の国立感染症研究所によると
現在のところ
重症化しやすいのかどうかについては
十分な情報がまだないということなんです。




そして気になるのが
ワクチンが効くのかどうか。

医師で、ワクチン分科会のメンバーでもある
中野教授に聞きました。 
注目していたのは、変異の数。
オミクロン株はヒトの細胞にくっつく突起
=スパイクタンパク質にこれまでで
最も多い約30か所もの変異があるため
「ワクチンの効きが悪くなる
 変異が含まれている可能性がある」
と話しています。




アメリカのファウチ首席医療顧問も
「ワクチンによる抗体の効果が
 及ばない可能性がある」と発言する一方で、



重症化については
「ある程度、防げる可能性が高い」
とバイデン大統領に伝え、
追加接種の必要性を強調しました。




では、オミクロン株に対応できるワクチンは?
ファイザーも、モデルナも
新たなワクチンが必要であれば
それぞれ100日以内や来年の早い時期に
出荷できるとの見通しを示しています。

オミクロン株、
まだわからないことも多いだけに
まずは水際対策が重要になってきます。

 

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