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#168 5月にインフル休校・・・冬には大流行か

2023.05.29

5月にもかかわらずインフルエンザが流行。
冬には「大流行」も!?

今月、大分市で体育祭を終えたばかりの高校で
全校生徒の実に4分の1ほどにあたる
497人がインフルエンザに集団感染しました。

東京・調布市でも5月、
児童と教職員あわせて104人が感染し、
一時、休校を余儀なくされました。

5月15日からの1週間で
インフルエンザで休校したのは15施設。
学年閉鎖・学級閉鎖は
合わせて308施設で報告されています。

学校だけでなく一般にも広がっていて
この週に報告された患者は全国で9275人。
去年の同じ時期はわずか4人だったので
その差は顕著です。

少なかった3年間はまさに
新型コロナウイルスの対策を徹底していた時期でした。
実はこの3年間がいまのインフルエンザの流行に
深く関係していると専門家は指摘しています。

慶応大学の菅谷客員教授によると、
「この3年ほどはマスク着用など
 コロナにかからないように感染対策をしてきたので、
 インフルエンザにかかる人も少なかった。
 ただ、このため
インフルエンザウイルスに触れる機会も少なく
 インフルエンザに対する免疫が落ちている」
というのです。

いまはマスクを外す人も増え
ソーシャルディスタンスが緩和されたタイミングです。
湿度が上がってくる5月は
ウイルスの感染力は低いんですが、
人の免疫が落ちているため
初夏にもかかわらず感染者数が増加。
さらに、いまの流行は
冬に大きな流行が起きる “前兆”だと
菅谷さんは指摘しています。

というのも、冬は乾燥して
ウイルスの感染力が高まるので、
免疫が落ちていることしの冬は
感染者数が急増する可能性が高いということです。
また流行が始まる時期も例年の12月よりも前、
10月の末くらいに早まるのではとみています。

インフルエンザの感染拡大を防ぐには
マスクと手洗いといった
基本的な感染対策が有効なんですが、
やはり効果的なのはワクチンで
免疫を高めることだと菅谷さんは指摘しています。
「心配なのはワクチンや治療薬が不足することなので、
 行政には大流行を想定して十分な量を確保してほしい」
私たちに対しても
「呼びかけられたらワクチンを早めに
 接種するようにしてほしい」と話しています。

 

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