DASH島開拓史

舟屋 ~完成~NEW2014/3/16

建設の手順 ~壁~

◆壁板

壁には、柱と柱をまたぐように、柱の間隔と同じ90cm長さの板材を張っていく。
舟屋すべての壁をまかなうには、畳80枚分の板材が必要だが、島の漂着物だけでは足りないため、2階の住居は雨風をしのげるよう板材を張り、船着き場である1階は小屋で調達したスダレを活用する。


◆鎧張り(よろいばり)

2階部分の壁の張り方は“鎧張り"。
木造民家の外壁に用いられる伝統的な張り方で、まさに鎧のように板を重ねていく。
とくに雨の多い地域に多く見られる方法で、板の隙間から風が吹き込むことがなく、雨も全て下へ流れ落ちる。
柱の間隔の長さに調整した板材を、下から上に順々に重ねるように、釘で打ち付けていく。


◆スダレ

船着き場である1階の壁は、多少の雨風が入り込んでも問題ないため、小屋で発見していたスダレで代用。
調達したスダレは全部で24枚。取付け方は、柱に長めの釘を半分ほど打ちこみ、そこにスダレを掛けていくだけ。長さが足りない部分には、もう一枚下にスダレを掛ける。
2階の壁で使い切ったため足りない板材の代わりとして苦肉の策だったが、意外に洒落た外観となった。


建設の手順 ~床~

◆栂(つが)の床材

2階の床に必要なのは、畳22枚分の分厚い板。
島にはそれだけの板材がないため、愛知県の貯木場で不要な“栂"という木材を頂き、加工。
床板の長さ4mに切り揃え、厚さは3cmにスライス。幅は、外側の腐った部分を切り落とし、板ごとに目一杯の幅を使う“有り幅"に取ったため、まちまち。
必要な分より、少し余分に切り出すことができた栂の床板は60枚。


◆床板張り

床板は、隙間なく張れるように、板に切り込みを入れながら、1枚ずつ順に釘を打って張っていく。
床板を張り始める前に、太一が、2階に上がる階段が無い事に気付き、2階奥に階段を設置するスペース確保のため、床板数枚分を張らないよう達也が提案。
しかし、張り切りすぎた城島がそれを忘れてしまい、2階全面に床板を張ってしまった。


◆ハシゴ階段(出入り口)

城島のうっかりによって、階段設置のためのスペースがなくなってしまったため、苦肉の策として考えた出された、ハシゴを活用した出入り口。
奥の床板にドリルで穴を開けてから、ノコギリで人が通れる半畳ほどの大きさに穴を広げ、1階の船着き場奥からハシゴを掛けることで、階段の代わりとした。


◆方杖(ほうづえ)

入口の下屋(げや)を支える“方杖"は、舟屋に欠かせない。
「頬杖をつく」が語源ともいわれる部材だが、舟が出入りする場所に最後の補強となる。
これは、曲がったような形を呈するものが多いため、もってこいの流木を浜から数本調達。
舟屋の柱に穴を開け、流木に木の栓を打ち込んで、固定する。


◆雨戸

舟屋の窓に必要な雨戸は、正面と左右の5枚。
小屋で見つけた“引き違い戸"は横にして使えば、“突き出し窓"のようになる。
引き違い戸は、舟屋の窓枠の寸法に合わせて加工する。
戸の左右の余った部分を切り落とし、上下の隙間は、窓枠を追加して埋め、ガラス部分は光を取り込むためにあえて残す。
窓枠と戸を蝶番で止め、つっかえ棒で固定すれば、上下に開く突き出し窓の雨戸になる。


↑TOPへ戻る