そして、種を撒いたもう一カ所。南東高台、牧草地。
達也「牧草地のヒマワリの方が(田んぼより)育ってるな」
人の背丈程に伸びていた。回収作業の傍らの草むらには、変わらずカマキリやバッタ、カエルなどが息づいていた。
実験用のカエルを宇宙に送ったこともあるという山下先生のテンションも上がる。
2カ所で採取したヒマワリを東側高台、牧草地の一段上、資材置き場へ。
そんな汚染植物を、より場所を取らずに集積する方法としてJAXAが提案するのが、大規模施設での高温好気堆肥菌処理による処理。

だがそれは元々、生ゴミを減量し集積するための発酵分解技術。
村で採取したヒマワリたちは、根に付いてる土も含め、決して低くはない、放射線を放つ集合体。
今回、汚染されたヒマワリを一部持ち帰り、実際に処理実験することで、安全性を確保した方法を立案するための、データを採る。
残りのヒマワリは自治体の指示通りシートで包んで屋根下に一時保管。
そして次に気になるのが落ち葉の汚染状況。一行は、秋めく里山の麓へ。

回収作業を済ませたところで、気になる汚染落ち葉の状況調査へ。
前回、夏の調査で高い数値を記録した井戸前の平地と登り窯脇、水の流れる溝の落ち葉溜まり。
まずは井戸前。夏に毎時約22マイクロシーベルト(落ち葉近接計測)だった数値は、今回計測してみると毎時40マイクロシーベルトを超える値となっていた。(ただし落ち葉から数m離れるた地上1mの線量は毎時13マイクロシーベルト)何故落ち葉の数値が極端な上がり方を示してるのか?
長谷川さん「(落ち葉が)前よりぐちゃぐちゃになってる」
長谷川さんの見解では、堆積した落ち葉が以前より腐葉土化し、放射性セシウムをより吸着しやすい状態に進行していると考えられるという。