春風心地よい村で、3つの新しい命が生を受けた。
誕生したのは3匹の仔山羊たち。マサヨは2年ぶりの出産。孫もできてそろそろひ孫かと思っていた矢先の出産で、本当に驚いた。これでマサヨは合計8匹の仔山羊を産んだことになる。人間の出産率が低下している中で、マサヨの出産率は本当にすごい。
 

 生まれた仔山羊は一男二女。名前は「さくら子」「もも子」「うめ吉」。私自身、山羊の出産に立ち会うのは初めてで期待と不安でいっぱいだった。そんな中、マサヨは手馴れたように仔山羊1匹1匹をやさしく舐めてあげている。そんな姿に、私が励まされているみたいだった。そして何よりも新しい命の誕生に出会えた喜びが大きかった。




 「さくら子」「もも子」「うめ吉」は、目に入れても痛くないほど本当にかわいい。毎日のように顔でスリスリしている。八木橋は不思議そうに見ているが、白い柔らかいふわふわの毛がなんとも言えない心地よさ。一日中スリスリしていても飽きない。これがまた、2匹でも十分かわいいのに3匹いるともっと可愛く見える。本当に不思議なものだ。
 こんな仔山羊の誕生と共にようやく村の里桜も満開を向かえた。
満開になれば、散るのは早いもので、淡いピンクの花びらがゆらゆらと舞い始めた。桜舞う姿もまた趣深く、思わず見とれてしまった。

 今年は主枝の一部を切り落とす大手術をしただけに咲いてくれるか心配だったけれど、無事咲いてくれて本当に良かった。ありがとう村の里桜。そして後継樹の接ぎ木も無事育ってくれますように・・・目指すは桜並木の広がるDASH村。

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