7月18日(水)深夜2:26〜3:26

指 揮 久石 譲
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 古市幸子(日本テレビアナウンサー)

ショスタコーヴィチ作曲:
交響曲第5番 ニ短調 作品47

※2012年5月30日 東京オペラシティ コンサートホール



≪読響と初共演!久石 譲登場!≫
今回は日本を代表する作曲家・久石 譲さんの指揮で、ショスタコーヴィチ作曲交響曲第5番を お送りしました。

久石 譲
宮崎駿監督や北野武監督による劇場映画の音楽を数多く手掛ける。2009年から指揮者として本格的な活動を開始。

ショスタコーヴィチ(1906-1975)
ソビエト連邦時代に活躍した20世紀を代表する作曲家の1人。社会主義体制のもとで自己の音楽性と葛藤しながら傑作といわれる作品を数多く残した。1937年に作曲された交響曲第5番は、彼の政治的な立場を考慮すると「生死を賭けた作品」といわれている。


演奏会に先立ち、プレトークが行われ、久石さんにショスタコーヴィチの交響曲第5番を選んだ理由や、
この曲にこめる熱い思いを伺いました。

〜久石譲&古市幸子 プレトーク〜
古市:久石さんようこそ読響へ。
久石:僕が呼ばれるとは思っていなかったので、大変光栄です。
古市:今日お送りする、ショスタコーヴィチの交響曲第5番ですが、
   久石さんが大変お好きな曲だと伺っています。
   どんな曲なのでしょうか?

久石:全編を通して基調となっているリズムが、「タンタタ・タンタタ・タンタタ」
   というリズムなんですね。
   これが何よりも重要な要素になっていると思います。その理由は、
   ショスタコーヴィチは大変前衛的な作曲家だったんです。
   しかしソビエトの社会情勢がそういうものを許さなかったので、民衆にわかるように書かなければならなかったのです。

古市:作曲家にとってはすごい状況下ですよね。
久石:これは「タンタタ・タンタタ」という分かりやすいリズムを使うことで、誰でもわかるようにハードルを下げ、
   わかりやすくしました。ところがすごくわかりやすいふりをしながら、作曲家としてのやりたいことを注ぎ込んでいる。
   ベートーヴェンの運命や第九のシンフォニーのように、「闘争」から「勝利」、「苦悩」から「歓喜」という感じで、
   この第5番もそういう構成になっています。最後は「ジャーン!」と終わるのですが、決して明るくないと僕は思っています。
   強い意志と強い生命力がラストに出ていると僕は思います。



読響コンサートへの誘い!!〜 from 久永 重明(ホルン)

ホルン
久永 重明

9月28日(金)PM7:00 東京オペラシティ コンサートホール
9月30日(日)PM2:00 東京オペラシティ コンサートホール


ベートーヴェン/交響曲第2番 ニ長調 作品36
         交響曲第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ

ベートーヴェンは、ホルンが好きだったのではないかと思います。全9曲の交響曲のうち、どの曲にも意味深なホルンのソロが必ず入っており、交響曲第3番は3楽章に有名な狩のホルン三重奏があります。第2番の方は、あまり演奏されないのですが、2楽章でソロが出てきます。多分その日の朝は神様にお祈りをして家を出てくるような気分になると思います。

コンサートの詳細は読売日響ホームページ http://yomikyo.or.jp/をご覧下さい。

久石 譲(指揮者) Joe Hisaishi(conductor)
国立音楽大学在学中よりミニマルミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。1984年の映画「風の谷のナウシカ」以降、「となりのトトロ」など宮崎駿監督の9作品の音楽を担当するほか、北野武監督「HANA-BI」、滝田洋二郎監督「おくりびと」、季相日監督「悪人」など数々の映画音楽を手掛けている。2004年7月、新日本フィルハーモニー交響楽団と「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」を結成し、初代音楽監督に就任。2008年8月、「久石譲in武道館-宮崎アニメと共に歩んだ25年間-」では管弦楽と混合合唱・児童合唱、吹奏楽、マーチングバンドを含む総勢1200名の大規模編成を指揮・ピアノ共演し大いなる成功に導いた。1981年「MKWAJU」から2010年「Melodyphony」まで多数のソロアルバムをリリース、作曲だけでなく指揮・演奏・プロデュースをも手掛け、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを確立する。2009年から指揮者としても本格的な活動を開始。「久石譲クラシックス・シリーズ」では、積極的にクラシック音楽を取り上げたコンサートを開催し、ライヴ盤「JOE HISAISHI CLASSICS」としてアルバムCD化。近年、本名の「藤沢守」名義による作品も発表するなど、その活動は留まることを知らない。国内ではこれまでに数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞。海外でも音楽監督を務めた韓国映画「トンマッコルへようこそ」や中国映画「おばさんのポストモダン生活」で各国の最優秀音楽賞を受賞。紫綬褒章受賞。国立音楽大学招聘教授。日本を代表する作曲家である。