演奏レビュー

日時

2021年8月19日(木)午前2:39~3:39(水曜深夜)予定
BS日テレ 8月28日(土)朝7:00~8:00予定

8月放送ナビゲーター

小林萌花
(BEYOOOOONDS)

8月放送プログラム

プロコフィエフ作曲  ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 作品26

指揮
広上淳一
ピアノ
奥井紫麻

(2021年6月2日 東京芸術劇場にて収録)

ベートーヴェン作曲  交響曲第7番 イ長調 作品92 から第1楽章

指揮
鈴木優人

(2021年4月30日 サントリーホールにて収録)


【8月の演奏・聴き所】
音楽プロデューサー 新井鴎子の演奏レビュー

新井鴎子プロフィール
読響プレミアの音楽監修を担当
クラシック音楽のコンサート・テレビ・ラジオ番組の構成を多数手掛け、長年にわたりその楽しみや魅力を親しみやすく伝えてきた。
音楽祭のディレクターやオペラ・ミュージカルの脚本、執筆活動など〈クラシック音楽〉の分野で幅広く活躍している。
現在、東京藝術大学特任教授。

【プロコフィエフ作曲 ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 作品26】
いま最も話題のピアニスト、奥井紫麻さん。8歳でオーケストラと初めて共演し、12歳で世界的指揮者ゲルギエフと共演、現在17歳でありながらすでに輝かしいキャリアの持ち主です。指揮者の広上さんが、「奥井さんがすばらしいのは、ピアノをピアノとして弾いているのではなく、ピアノを通して音楽の全体を表現しようとしている」とおっしゃっていましたが、まさにそのとおり、華奢な体からは想像もつかないような、遠近感のある音楽があふれ出ていました。キラキラとガラスの破片のように鋭いピアノの音が、オーケストラサウンドの分厚い布に斬り込みを入れていくような演奏でした。


演奏者の略歴

広上淳一(指揮)
広上淳一(指揮)
Hirokami Junichi
東京生まれ。東京音楽大学指揮科に学ぶ。1984年、26歳で「第1回キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクール」に優勝。以来、フランス国立管、ベルリン放送響、コンセルトヘボウ管、モントリオール響、イスラエル・フィル、ロンドン響、ウィーン響、ロサンゼルス・フィルなどメジャー・オーケストラへの客演を展開。これまでノールショピング響、リンブルク響、ロイヤル・リヴァプール・フィルのポストを歴任、このうちノールショピング響とは94年に来日公演を実現、さらに米国ではコロンバス響音楽監督を務めヨーヨー・マ、ミドリをはじめ素晴らしいソリストたちとともに数々の名演を残した。
近年では、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ響、スイス・イタリア管、モンテカルロ・フィル、バルセロナ響、ビルバオ響、ポーランド国立放送響、スロヴェニア・フィル、サンクトペテルブルク・フィル、チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ、ラトビア国立響、ボルティモア響、シンシナティ響、ヴァンクーヴァー響、サンパウロ響、ニュージーランド響等へ客演。国内では全国各地のオーケストラはもとより、サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団にもたびたび招かれ絶賛を博している。
 オペラ指揮の分野でもシドニー歌劇場デビューにおけるヴェルディ《仮面舞踏会》、《リゴレット》が高く評価されたのを皮切りに、グルック、モーツァルトからプッチーニ、さらにオスバルト・ゴリホフ《アイナダマール》の日本初演まで幅広いレパートリーで数々のプロダクションを成功に導いている。
2008年4月より京都市交響楽団常任指揮者を経て2014年4月より常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー。2015年には同団とともにサントリー音楽賞を受賞。2017年4月からは札幌交響楽団友情客演指揮者も務める。常任指揮者として13シーズン目の2020年4月より京都市交響楽団第13代常任指揮者兼芸術顧問に就任。2020年4月より京都コンサートホール館長も務める。また、東京音楽大学指揮科教授として教育活動にも情熱を注いでいる。
奥井紫麻(ピアノ)
奥井紫麻(ピアノ)
Okui Shio
感性、歌心、技術の全てに恵まれた稀有な存在。2004年5月生まれ。5歳半でピアノを始め、7歳よりエレーナ・アシュケナージに師事。8歳でオーケストラと初共演し、12歳でゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団と共演。10歳よりスピヴァコフと世界各国で共演を重ね、2019年10月にはヨーロッパ・ツアーのソリストに起用され、ベルリン・フィルハーモニー、ウィーン・ムジークフェライン、プラハ・スメタナホールを始めとするヨーロッパの著名ホールにデビュー。
2018年よりグネーシン特別音楽学校でタチアナ・ゼリクマンに師事。2019年12月、国立アレクサンドル・スクリャービン記念博物館より2019年度の「スクリャービン奨学生」に選ばれる。
2016年モスクワ国際グランドピアノコンクール最年少受賞、2015年第1回クライネフ・ モスクワ国際ピアノコンクールジュニア部門最年少第1位ほか数々の賞を受賞。ウラディーミル・スピヴァコフ国際慈善基金奨学生。2021年4月、モスクワのボリショイ劇場で行われた第3回国際プロフェッショナル音楽賞 “BraVo”で は“The Most Popular Classical Artist from the Partner Country”を受賞している。
鈴木優人(指揮)
鈴木優人(指揮)
Suzuki Masato
1981年オランダ生まれ。東京芸術大学および同大学院修了。オランダ・ハーグ王立音楽院修了。指揮者として国内外のオーケストラと共演するほか、鍵盤楽器奏者としても活躍している。音楽監督を務めるアンサンブル・ジェネシスでは、オリジナル楽器でバロックから現代音楽まで意欲的なプログラムを展開している。
2018年にバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の首席指揮者に就任。BCJとは15年にバッハ〈マタイ受難曲〉、17年にモンテヴェルディの歌劇〈ポッペアの戴冠〉を指揮して絶賛され、昨秋にはヘンデルの歌劇〈リナルド〉を上演し注目を浴びた。また、19年から世界的ヴィオラ奏者タメスティとのデュオでチェンバロを弾く「バッハ・プロジェクト」を開始し、ヴェルビエ音楽祭などに出演している。作曲家としても活躍するほか、13年から調布国際音楽祭のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるなど、多岐にわたり活躍している。NHK-FM「古楽の楽しみ」にレギュラー出演中。ホテル・オークラ音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。20年4月に読響の指揮者/クリエイティヴ・パートナーに就任。コロナ禍による活動中止後の再開最初の演奏会や11月の《第603回定期演奏会》《第27回読響アンサンブル・シリーズ》などでの活躍が評価され、21年3月に第71回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した。
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