酷暑のDASH島で、シンタローがサザエやウニを調達し、城島と共に英気を養っていたのには理由があった。
城島が見つけたのは、築9年の舟屋の屋根に隣の大木の枝が伸び、瓦が一部落ちてしまっている光景。
このままでは、雨水で材木が腐り、倒壊する恐れもあった。
そこで、瓦をふき直す、真夏の大修理を行うことにした。
防水加工の柿渋を塗った下地の新聞紙が剥き出しになった部分に、粘土質の土を置き、メモリ付きの専用金槌を使って、瓦同士を揃えながら、一枚一枚ふいていった。
9年振りでも体が覚えていた城島、初心者のシンタローに、自分も学んだ瓦ふきの技術と知恵を伝えた。
そして、2人で作業に没頭すること2時間、修復を完了した。
後輩を労うため、シナモンの香りがするヤブニッケイを煎じた新作のお茶をシンタローに振る舞った城島だったが、毎度のことながら味は不評であった。 |