ヤシの仲間で日本、中国南部に分布。枝はなく、幹がまっすぐに伸びて、その頂点に円形で扇状に深く裂けた葉を四方に伸ばす。幹は繊維状の毛で覆われ、シュロ皮と呼ばれるその毛(繊維)は、縄やたわしの原材料になる。また、葉は乾燥させて帽子や敷物、葉の軸を残して葉の部分をたこ糸などで束ねてハエたたきなどに加工される。和歌山県では古くからシュロを原料にした産業が盛んに行われている。5~6月頃にクリーム色をした粒状の花を咲かせ、秋に直径1cmくらいで黒青色に熟した実を付ける。この実は中国では漢方の原料として使われている。