本州以西の日本各地から朝鮮半島・台湾に分布する常緑樹で、主に海岸に面した傾斜地に群生する。日本では万葉集のころから知られるが、近世に入り茶花として愛好されて多くの園芸品種が生まれた。「椿(つばき)」の仲間は、200種を越えるが、日本に自生している野生種はヤブツバキを含む3種だけ。2~4月の冬の期間に開花し、花の色は赤で、花径5~8cmくらいの筒状の5弁花を咲かせる。花の後に出来る実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)。種子からは椿油を採取することができる。