オニユリと同属で、見た目もよく似ているが、こちらの方が全体に形が小型で、葉の付け根にムカゴという珠芽を付けない。北海道から九州の山地の草原や低地の湿原に生育する。7~9月に黄赤色の花を咲かせ、花の後にできる実は熟すと裂け、種子が散布される。鱗茎のユリ根は食用になり、主にコオニユリ、オニユリ、ヤマユリなどが食べられる。特にコオニユリのユリ根は最も苦味が少なく、現在でも北海道を中心に栽培されている。また、食用として市場に流通しているユリ根はコオニユリがほとんど。茶碗蒸しやお節料理などにして食べられている。