DASH島開拓史

舟屋 ~瓦葺き~2013/12/15

建設の手順 ~屋根~

◆垂木(たるき)

“垂木"は、棟木から軒桁の上に設置する屋根の骨組みとなる部材。
森に点在する廃屋や倉庫など、島中から使えそうな材木集めたがまだ足りない。
そこで、伊根から運んできた太い材木を、割いてこの舟屋の垂木に最適な5cm角の角材に加工する。


◆野地板(のじいた)

垂木を組み終えたら、その上に屋根の下地となる“野地板"を打ち付けていく。
野地板は屋根一面に敷き詰めるため、廃屋や小屋から大小できるだけたくさんの板を集め、一枚一枚、大きさを見ながら張り合わせていく。


◆土葺き(つちぶき)

DASH村の母屋に使った茅葺きには大量の茅が必要なため、舟屋は島で材料が揃いそうな“土葺き"に。
土葺きは、土を接着剤代わりに瓦を葺く方法。つまり、野地板の上に土を敷き、その上に瓦を載せる、日本古来の葺き方。
島にある神社の瓦屋根の土葺きを参考に、“粘土質の土"と、“1000枚以上の瓦"を島中から集める。
粘土質の土は、島のあらゆる場所を調査した結果、東の砂浜から、沢のような溝を辿った先にあった土が最適と判断。ここの土を運んで使う。
瓦は、集落跡に山積する瓦を集めて、トロッコなどで舟屋が建つ港跡へ運搬する。
土は20kgの土嚢袋40袋分をひとまず運び、瓦はおよそ1600枚分集めた。


◆雨水対策

土葺きの場合、土の下に杉の皮を敷いて、染み込んでくる雨水から屋根を守る。
これも、島では適当な杉皮が調達できないため、DASH村の古民家の柱にも塗った“柿渋"を使う。これは、柿を発酵・熟成させた天然の防水・防腐材となる液体。
柿渋を、民家跡にたくさんあった古新聞に染み込ませ、天日干しにして乾かすことで、強度が増し、水も弾くようになった。
これを杉皮の代用とし、屋根の野地板におよそ120枚貼り付けて、防水対策をする。


◆瓦葺き(土葺き)

屋根の上に土を載せ、その上に瓦を1枚ずつ押さえ付けて固定していく。
準備として、粘土質の土は、大まかに塊をつぶしたら水を入れて練っていく。
瓦も屋根の位置によって形は様々で、端が折れ曲がったような瓦は、屋根の角に収まる“角瓦"。それ以外にも、屋根のほとんどを占める“桟瓦"、屋根の一番上にかぶせる“紐丸瓦"などがある。
これら様々な瓦が組み合わさり、家の中に雨が入るのを防ぐ仕組み。

始めに葺く1列目の瓦は、全体の位置を左右しかねないため、柄の部分に目盛りの付いた金槌で、軒からの距離を測りながら、瓦に開けた穴と打ち付けた竹ひごに番線を通して固定する。
後は下から上へ、棟木へ向かって順に、1枚ずつ瓦を載せていく。


◆半瓦(はんがわら)

屋根のてっぺん、棟木の位置まで瓦を葺いたら、最後の一列は半瓦で調整する。
半瓦は、屋根の大きさに対して瓦の数が、ピッタリ納まらないときに使われた職人の知恵で、その名の通り、瓦を半分に割る技術。
割りたい目安のラインを金槌の頭の角で細かく叩くと、その傷に沿って瓦が二つに割れる。


◆鬼瓦

鬼瓦は、もともと厄除けの意味があるが、雨水の浸入を防ぐ役割も果たす。
皇居の瓦にも使われる“菊間瓦"で有名な、愛媛県今治市菊間にある老舗の「菊銀製瓦」。
その女性鬼師の方に指南して頂き、城島が舟屋に据える鬼瓦を製作。
淡路産の成型しやすい柔らかい粘土を使って、オリジナルの鬼瓦を作っていく。
まずは、鬼瓦の基本となる図面を粘土の上に敷き、線に沿ってなぞり、土に下書きをする。
その下書きに沿って、立体的になるように鼻筋部分に粘土を盛り、輪郭から順に粘土を盛り付けていく。

眉毛、おでこ、目、鼻、アゴと、顔のパーツの盛り付けをしていき、原型ができたら、“金ベラ"という道具で表面の凸凹をならしていく。
目鼻立ちがはっきりした、彫りの深い顔の方が屋根の上に載ったとき、下から見てぼやけた印象にならないため、目には深い切り込みを入れ、シワや髪の毛の動きも表現していく。
最後は、鬼の象徴である角を専用の型で成型し、良いと思う向きを考えて接着させる。
仕上げに、目と鼻に穴を開けて完成。目の穴の位置は屋根に上がった時に、鬼が見下ろすような目線になるようにする。ちなみに、城島はメンバーを模した、5体のオリジナルの鬼瓦を製作した。
焼き上がった鬼瓦の重さは1体約10kg。屋根に取り付けるときは、全ての重さを支えるため、銅線を打ち込み、家本体に直接固定する。

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