では、なぜここまで肥満になってしまったのか? 原因はお父さんの斉藤重雄さんにあった。仕事でいつも帰りが遅く、既に家族は眠っているため毎晩1人寂しい晩酌…。その相手をしてくれるのがマーブルだけだった。寂しさを解消してくれる嬉しさからつい食べ物を与えてしまい、マーブルは栄養の取り過ぎで肥満犬となってしまった。


マーブルの克服すべき問題点は… 「持久力の低下」「狩猟本能の薄れ」「イビキをかく」 の3つ。動こうとしないため本来優れているはずの持久力はより低下。狩猟本能も薄れたため他の動物へも無反応。さらに健康面での危険信号…脂肪のつきすぎで気道が圧迫されてのイビキ。そして体格のわりに足が細く、体を支えるだけの筋力がついていない。それがやがて股関節を痛め、ある日突然歩けなくなる恐れもあるという。うまくダイエットすることで、これらの問題はすべて改善されるはず!


その頃、キースと達也も散歩を終えた。しかしキースは玄関すら上ることができず、達也が抱きかかえて入ると疲れきってグッタリ…。そしてこちらにも1人の先生が付き添っていた…玉川動物愛護病院院長の伊藤宏先生、30年に渡って犬の生態を研究し、これまでに300匹以上の肥満犬をダイエットさせている。先生によると、コーギーの理想体型は脇を触ったときに肋骨の感触が分かる程度が好ましいが、キースの場合はぜい肉で分からない。さらにコーギーは瞬発力に優れ、散歩中でも飼い主を引っ張るくらいに運動するはずだが、キースはのんびりマイペース。こちらも体重を測ってみると、キースと同じコーギー(3歳・オス)の標準体重約10kgに対し、キースは「19kg」で堂々「9kg」オーバー! 無理なくやせさせるための目標体重は、こちらも3ヶ月で5kgの減量…目指すは「14kg」。