キースの問題点は… 階段が上れない」「家に上がれない」「足が震える」「牧畜犬の本能が薄れた」 の4つ。階段も玄関の段差も上がれない瞬発力の低下と、それによる恐怖感。重い体を支える足は1本上げただけで震え、やがてはまったく上げられなくなってしまう。あらゆる衰えから自ずと外出を嫌い、駆け回りたいはずの本能はさらに低下。またコーギーは銅が長いため、脂肪がつき過ぎると重みが負担となって体がしなった状態になってしまう。それにより背骨が痛み、結果として腰が立たなくなったり歩けなくなってしまうケースもあるという。うまくダイエットすることでこれらの問題点もすべて改善され、健康的になるはず!


では、キースの肥満の原因は何なのか? こちらもお父さんの小杉吉男さんにあった。キースは小さい頃から家の中で飼われ、家族と同じ時間に同じ場所で食事をしていた。そして自分がエサを食べ終えても家族はまだ食べている…。そこでおねだりのターゲットはいつもやさしい吉男さん、たまらず吉男さんは家族の目を盗んで好物の肉を食べさせていた。


そもそも犬の祖先はオオカミ、獲物がいつも捕れるとは限らないため、あればすべて食べ尽くすという「食いだめ」の習性を持つ。その習性を受け継ぐ犬は、たとえ満腹であっても与えられればまた食べてしまう。食べた分だけ運動すれば良いが、散歩程度ではそうもいかない…。愛情と思い込む甘やかしが、肥満犬を生みだしてしまうのである。