孝子さんの勧めで取り組む味噌作り。
一年がかりの長い作業が始まったのは一昨年の冬だった。

手作りの味噌。大豆を煮て砕いたものに、米から作った麹と塩を加える。
そして樽の中でじっくり発酵させ熟成される。

まずはかまどに火をおこし、水につけた米を蒸す城島。
長瀬も同じ要領で、小麦からの味噌作りに挑戦する。
蒸した米と麦は、冷め切らないうちに麹(こうじ)菌を乾燥させた
種麹を加え、奇麗に混ぜる。
この麹が米や小麦から栄養を吸収し、奇麗に花を咲かせれば麹の準備完了。
布と藁で覆い、その上から湯たんぽで温め増殖を促す。



温め続けること三日。種麹は花を咲かせているのだろうか?
まずは、米に花をつけた麹の方を見てみる城島。
甘い香りが広がり、順調に発酵しているかと思いきや、
城島あることに気付いた。

城島「あれ?変色してる」
白い米の所々に赤や紫になった部分が。
孝子さん「ああ・・・ここはダメになったわ」
城島「そうなんですか?」

麹菌が育つ環境は他の菌も育ちやすい環境でもある。
つまり、他の菌が混ざり込み繁殖していたのだ。
このままでは味噌は出来ない。手作りの難しさを痛感した城島。

孝子さん「でも、変色しているところを取り除けば大丈夫ですよ」
城島「ほんまですか?」
丁寧に変色した部分を取り除く城島。
その横で孝子さん、ぼそりとつぶやく。
孝子さん「ヤバイような気がするわ・・・」
城島「ええ!」
いきなり迎えた難関、このまま、おいしい味噌は作れるのだろうか?