「宇梶さん、朝飯買ってきましたよ」
買出しから戻ってきたハナ曲署の新米刑事、太一は、
先輩刑事宇梶と、ある犯人を追って張り込みの真っ最中だった。
一瞬も気の抜けないのが張り込み捜査、
の、はずだったが・・・。

太一「ゲッ!寝てるよ・・・」
買出しから戻ってみると、宇梶はすっかり夢の中。
太一「人に買出し行かせといて・・・!よぉし、これで・・・っと」
「カシャ!」


その頃、ハナ曲署では・・・
「ピリリリリリッ!!」
誠「んっ?メールか・・・なんじゃあこりゃあ!!」

誠が受け取ったメールの内容は、ボスに見られているとは露知らず、
グッスリと眠っている宇梶の寝顔。
そう、携帯電話に備わっている画像撮影機能を使って、
太一が宇梶の寝顔を撮影し、誠の携帯へメールで送信したのである。


誠「本当に、今の若いモンときたら・・・」
すると、そこへ・・・
「どうかしたんですか、誠さん」
誠「おぉ!これは茂さん!」
そう、彼はハナ曲署の生き字引、城島茂吉。
現場一筋30年の大ベテランで、ボスの良き理解者でもあった。

誠「全く、最近の若い奴らは根性が無くて・・・」
茂さん「まぁまぁ、そんなことよりこれ・・・」
と、茂さんが差し出したのは携帯電話。
そこには、どこだか全く分からない画像が映し出されていた!