その後も絶え間なく、雨は降り続いた。
その上、霧に包まれる日も例年より多く、日照不足と低温続きの日が続いた。
そして、久しぶりの陽射しを受けたある日、
露地栽培のトマトにある異変が起きた。
その異変に最初に気付いたのは、保原だった。

保原「トマトが!!」
達也「どうしたんだー!!」
緑の葉が生い茂っていた露地栽培のトマトは茶褐色に枯れていた。
青々とした実も所々傷つき、腐っていた。
明雄さん「ダメだな、エキ病にかかっただあ」

エキ病。
それは、葉から茎へ伝染し、苗全体を腐敗させる病気。
菌は雨水を伝って移動するため、次々に伝染・増殖していく。
露地栽培のトマト14本は全滅した。

この苗は一体どうするべきか?
明雄さん「ハウスのトマトに影響を与えないように、処分したほうがいい」
エキ病は風に乗って伝染することもある。
つまり、ハウス内のトマトに伝染する恐れもあるのだ。
それを防ぐには、すべて抜くしかない。

城島「ぐっさんが一生懸命育てたのになあ・・・」
顔をしかめながら、一本一本を抜いていく男達。
達也「しょうがない・・・としか言えないもんなあ」
愕然とする達也は、改めて自然の猛威を知った。

その後も雨は降り続いたが、ハウス栽培のトマトには悪い影響は
与えなかった。