企画説明

その日、松岡はある賭けに出た。
有り金すべてを使い買った3枚のスピード宝くじ。
7が3つ揃えば一等賞金、一億円が手に入る。

しかし・・・
一枚目、二枚目ともハズレ。
泣いても笑っても最後の一枚、その時男の前に現れた幸運の兆し。
目の前に止まる車のナンバーは7・7・7!
神に祈りを捧げて、宝くじをナンバーへ貼り付け、削る・・・

「7・7・」!!まさかのリーチ!
気持ちを静めるために、何度も何度も深呼吸する松岡。

と、その時。
「ブロロロロ・・・」
音のほうを振り返ると、宝くじを付けた車が走り出した!

すかさずタクシーを止め、スリーセブンの車を追ってもらうが、
追い越し禁止の区間が続くなかなか横付けできない。

ふと握り締めたハズレくじを見つめる松岡は重大なことに気がついた。
「有効期限は、今日の午後3時」
現在の時刻は午後2時30分。あと30分しかない!
このままでは有効期限が切れてしまう。

その時。ラジオから流れるF1の実況が松岡の耳に残った。
「前の車にピッタリついて、離れません!まさにテイルトゥノーズだ!」

これだ!
松岡が考えた作戦は後部バンパーの宝くじを、10円玉をフロントバンパーに装着したタクシーで追走し、宝くじを削ろうというのである。