これを活かさない手はないと、さっそく近所のホテルのレンタサイクルを借り、海の中道を走り始めた。 そのころ達也も、長瀬と同じ景色を眺めながらの船旅。
この時点で両者の差は限りなく近づいてきていた。

自転車にまたがった長瀬。海の中道を走りきり西鉄バスの営業所に到着。
たくさんのバスが停留しているなか、西公園行きのバスに乗り込みゴールを目指す。 すると。
長瀬「高速に乗るんだ!」
そのバスは、路線バスでは珍しい高速道路をルートに含んだもの。これで長瀬は勝利を確信したか?

一方、ヨット達也は、福岡湾に点在する島影を通るたび、遮られる風の弱さに進みあぐねていた。
その風速1〜2m、そろそろ追い込みをかけたいところだが風まかせの船旅は思うようにはいかない。