鍛冶屋が受け継ぐその接着剤は、鉄のサビとホウ酸、ホウ砂をあわせて作るもので、これを鋼と軟鉄の間に挟んで熱することで、接着することができるというもの。
さっそく接着剤を作り火の中へ。そして荒熱のとれないうちに思い切り鉄を叩く!この一撃を失敗すると、うまくくっつかないが・・・。
しかし結果は立派に接着。ここからは、形を整え薄く延ばす鍛造の作業へと入る。

3月に入っても鍛冶場からは鉄の響く音が鳴り止まない。
そしてようやくその形が整い、鉄を丈夫にする「水打ち」の作業へ。しっかりと叩きながら水打ちをし、続いて刃の部分を研ぎ澄ます。
最後に800度の炉で焼きを入れて、ついに村の道具が完成した!
男たちは、試し切りの前に刃に研磨をかけて、さっそくその使い心地を試してみることに。

桜の木をグリップに使ったナタは切れ味も抜群。そしてこちらも桜の木を柄に使ったクワは、土にサクサクと入り、使い心地は申し分ない。
これからの農作業にさらなる活躍が期待できる新しい農耕具で、今年の農作業は最高のスタートを切ることができたのだった。