しっかりと根っこまで掘り起こし、麻の布で根巻きした状態で新たな場所へと運んでゆく。
土を多く抱えた木の根はかなりの重さだが、ひとつひとつ丁寧に包み、運び、埋めてゆく。
移植後はたっぷりと水分を与えてやり、新天地でのさらなる生長を願う。
そんな中、唯一果樹園に残されたさくらんぼの木は、だだっぴろい牧草地の木陰となってくれるはず。

ようやく移植を終え、さら地となった果樹園跡には、青く一面に広がる牧草の種をまく。種類はいずれもイネ科3種類。ビタミン、食物繊維、炭水化物に優れ、干し草には無い養分も補給できる。
さらに土の中の有機質を増やし土壌を豊かにしてくれるはず。
それから1ヶ月後のこと。リンゴの花は咲き、さら地一面に蒔いた牧草はしっかりと芽を出した。

そんな芽生えを横目に、それでも八木橋の食欲はイマイチの様子。
そこで、そんな八木橋の為に近隣の牧場で教えていただいたあるものを作る男たち。
それはニンニク味噌。ニンニクに含まれるアミノ酸が胃腸の働きを盛んにし、スコルジンが滋養強壮を、味噌に含まれる大豆の成分が老化防止の効果がありさらに塩分も補給できる。
食べやすいようニンニクを細かく刻み味噌と混ぜ合わせる。
男たちにも評判のスタミナ料理、八木橋は気に入ってくれるのか?