一方、城島と木村さんは前日、川崎市の大師河原水防センターを訪れ、ウナギが好む棲み処について調査を行っていた。
運営副委員長の安元さんと共に、水槽に直径5pと10pの筒を入れて、どちらにウナギが入るのかを実験。迷う素振りを見せたが、ウナギが入ったのは、細い方の筒。
安元さん「体が何かに触れている狭い場所を好む」

そんな狭い場所を好むウナギの為に、海岸に設置するのは、直径5pの竹筒を3本束ねたウナギハウス。
北の護岸のトンネル付近に沈めて、石で囲ってすき間も作った。
更に、酒粕のアミノ酸で作ったアミノ酸ゼリーを竹筒に入れ、ヨシ原から観測台まで5本設置。
うまく匂いが染み渡れば、沖にいるウナギがやって来てくれるかもしれないという作戦。

そして、10月中旬にはウナギハウスにチチブの群れ、11月には観測台に設置した1本の筒の近くにクロホシマンジュウダイの群れが。
その後、アミノ酸の匂いにつられたのか、クロホシマンジュウダイは移動し、チチブの群れるウナギハウスにやって来た。
12月、ヨシが枯れる前に、果たしてウナギはウナギハウスに棲み着いてくれるのか?
その期待は膨らむばかり。