昨年9月、DASH海岸を襲った青潮の大発生よって、海岸に生息する生き物達は、大きな打撃を受けた。
急遽、設置したマイクロバブル発生装置により回復の兆しを見せたが、今年もまた大発生してしまったら、一溜りもない。
達也「ここでもカキはできたりしますか?」
カキは東京湾でも古くから養殖され、明治までは生産量が日本一だったこともある。着目したのは、カキが持つアサリの10倍ともいわれる浄化能力。
青潮の原因となる植物プランクトンを吸収することができるか。

現在、海岸でもカキが生息しているが、護岸近くの浅瀬や干潟の柵の周りで、青潮などの影響を直に受けてしまうため、夏を越せない。
そこで…
達也「養殖ですね」
しかしカキは、偽糞(ぎふん)と呼ばれる不要なプランクトンと不純物を排泄する。
その偽糞は、ヘドロのもとになるため、個体数を増やすならその対策も必要。
達也「浄化してくれるってことだから、やってみるのもいいですね」

カキを学ぶため訪れたのは、国内産約6割の生産量を誇る広島県。
広島湾に流れ込む多くの河川からのプランクトンはカキの成長に不可欠。
地御前漁協の黒田組合長に案内してもらう。
黒田さん「これがカキの赤ちゃん」
ホタテの殻に付着している黒い粒がホタテの幼生。
達也「ホタテの殻で育てるんだ」
カキ養殖には大きく3つの段階に分かれ、1つ目が採苗イカダを設置して、初夏に生まれたカキの幼生を付着させる「採苗」。