“蹴鞠"は、仏教などと共に、およそ1400年前、中国から伝わり、鎌倉時代には公家がたしなむスポーツとして定着。
蹴鞠の宗家だった、飛鳥井家の屋敷跡・白峯神宮は、現在、球技上達に御利益があるとされ、毎年4月14日には伝統の奉納蹴鞠が、京都に春を告げる行事として行われる。
そこで、松岡も伝統の蹴鞠に挑戦。
蹴鞠において最も大事なことは、「和をもって尊しとなす」。
争い、競うことなかれ、ゆかしく、春を招くため。
優雅な心も学んだ松岡だった。

一方、新潟の城島は酒蔵にいた。
城島も参加させて頂いた、神様への儀式。
それは、酒蔵の伝統行事を感謝するものだった。
原料の米を蒸す大きな蒸し器(がま)“甑(こしき)"。
その、こしきを横に倒す行事は“甑(こしき)倒し"といい、秋から始まった寒造りが、冬の間も順調に進み、温かくなる春を迎えて仕込み終え、片付けること。

そして、冬の間に仕込んだ寒造り用のもろみ。
このもろみを搾り切ると、蔵にも春の訪れを感じるという。
村でも学んだ酒づくり、6年ぶりにもろみを搾る作業。
酒袋に入れ、吊り下げて滴るのをじっくりと待つ、昔ながらの袋搾り。
その一滴は濁ったものから少しずつ透明になり、この春最後の寒造りの出来たて“雫(しずく)酒"を頂く。
城島「お猪口(ちょこ)の中にも春ですね」
春の名物、全国にはまだまだ…