ガラスは「珪砂」を主原料とし、一般的にはそれに「ソーダ灰」や「石灰」などを加えて作られる。今回DASH村ではそれを基に、古代ガラスの製法に基づきガラスづくりを行った。

井戸横のガケ(一般的な砂)
1.原料の「砂」集め
村内4ヶ所の砂を集めた。
●井戸横のガケ(一般的な砂) ●牧草地横の土手(粘土質)
●山への道(一番白っぽくてサラサラ) ●畑(養分が多く、黒い)
草地横の土手(粘土質) 山への道
(一番白っぽくてサラサラ)
畑(養分が多く、黒い)

2.ガラス窯づくり
ガラスづくりには欠かせないのが砂を溶かす「ガラス窯」。去年鍛冶場として使用していた小屋の中に1300度以上まで温度を上げられる窯を作る。
陶器の「登り窯」と同じ要領で耐火レンガを積み重ねていく。また、登り窯の時よりも温度が上がるよう、鍛冶の時に使用した火を起こしやすくするための「ふいご」を設置したり、焚口から炉への部分はレンガを削って「炎が上る坂道」などをつくったりなど色々な工夫を施した。

3.るつぼづくり
ガラスを溶かす際の器を「るつぼ」と言う。
土鍋づくりで使った火に強い土で作る。
陶器づくりは「ろくろ」だったが、今回は「てびねり」という方法で、手でこねて作り上げる。出来上がったら2週間ほど乾燥させ、窯の火入れの際、一緒に温めてゆく。

水で洗う
4.砂の精製
1.で採集した4種類の砂を精製する。
以下の行程で、不純物を取り除き溶けやすい細かい粒子にする。
水で洗う→乾かす→細かく砕く→ふるいにかける
乾かす 細かく砕く ふるいにかける

5.砂以外の原料づくり
砂だけでは良質なガラスはできない。より成形しやすく、丈夫なガラスにするために加えるべき物がある。「砂に植物の灰と塩を加える」という古代の文献を基に「砂・男米のワラ灰」を1:2の分量で混ぜ合わせ、少量の塩を加えた。

5.原料投入
窯の火入れから3日目、1300度を示す「ゼーゲルコーン」が倒れ始め、窯に原料を入れても良い状態となった。
柄の長いスコップで原料をすくい、炉内の「るつぼ」の中に入れる。
原料投入後も高温をキープするために火を絶やしてはならない。

5.成形
翌日、原料が赤々とした液体状に。ガラス専用の棒で巻き取ってみるが、質が固くてうまく成形できず。もっと粘り気のあるガラスにしなければということで、村山先生の意見を参考に「砂・石灰・重曹」の原料でやり直してみる。石灰は、アサリの貝殻を焼いて作った。改良後の配合はうまく砂が溶け、よく伸びる透明なガラスになった。村山先生の指示のもとガラスを吹き、コップ、皿、花瓶などを成形する。  常温に置いておくと、急冷しすぎて割れてしまうため、成形後は藁灰の中にすばやく入れる。


5.完成
ラムネ瓶のような緑や黒色のガラスのコップ・花瓶・皿などが完成。




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