さや箱の中で回転軸に放射状に取り付けられた板羽根を人が足踏みすることで水を汲み上げる古式揚水機のこと。
歴史は江戸時代に遡り、寛文年間(1661年〜1672年)に大坂の京屋七兵衛 清兵衛が発明したものといわれる。



 人が羽根板を足で踏み下げることで、一方の側で羽根板が水を押し上げ、田へ水を入れるようにしたもので、このままの状態では人の安定がとれないので、木や竹の棒を水車の左右に立ててそれにつかまって運転した。棒は左右に一本ずつの時や、片側に3本、計6本を三脚のようにして使ったこともあった。体重が必要なので赤子を背負って使用したこともあったという。ひと羽で4〜5升(7.2〜9.0リットル)の水を汲上げることが可能。
  鞘箱と呼ばれる1/4円の木製のケースの中を、羽根車と呼ばれるタービンが回り、鳥居と呼ぶ羽根車の上に伸びる支柱がある。

 材質は耐水性と軽さの面から主にヒノキや杉が使われた。今回村では、安部の親戚のおじさん宅にある古い足踏み水車を修理し、それを田んぼ横の調整池に設置した。



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