2層ハウスづくり
以前、ハウスではメロンづくりを成功させたが、南国作物を栽培するには、まず一番の問題は冬を越えなくてはならず、最低でも10℃は保つ必要がある。
さらに春時期でも、今のハウスのままでは、5℃までは冷え込む。
そこで、夜の冷え込みを少しでも防ぐため、今のハウスをさらにハウスで囲み、2層のハウスをつくることにした。
ハウスは2層にすることで、日中溜め込んだ熱を夜、外に逃がす量を減らし、少しでもハウス内の温度を高く保つことができる。 さっそく作業に取り掛かり、ハウスを2層にする以外にも、今後の作業も考え、扉は広く、スライド式にするなどの工夫も施した。




土づくり
パイナップルやマンゴーを栽培するには、PH4〜6の酸性の土でないと生長しない。
そこで、村内で酸性の土を探してみることにした。
「ハウス内の土」「里山の斜面」の2ヵ所の土を採取し、土壌PH測定器で測ってみた。
その色の差は歴然で、斜面の土が「酸性土壌」、ハウス内の土は「弱アルカリ性」だった。
そこで、パイナップルとマンゴーの場所は、斜面の赤土に入れ替えることにした。
しっかり根がはっても大丈夫のように深さ50cmまで掘り、ハウス内の黒土を掘り出し、赤土を入れた。
その作業は3時間もかかった。



苗定植
沖縄で「バナナ」「パイナップル」「マンゴー」「パッションフルーツ」の苗を頂いた。
さっそく、土づくりを終えた南国ハウスに定植する。
「パイナップル」の苗は根付きやすい「吸芽」の部分を定植した。順調に行けば、来年の夏くらいには収穫できる。同じくマンゴーも赤土の畑に定植した。
「バナナ」「パッションフルーツ」は、堆肥を混ぜ込んだハウス内の土に定植をした。
定植後は、完全に日が落ちる前にハウス内の熱気を逃がさないようハウスを閉めるなど温度管理も慎重に行った。


バナナの茎切断
定植後、雨降りが続き、バナナの様子が変化してきた。バナナの表面の皮が乾燥し、黒ずんできてしまった。
南国作物に詳しい留学生のエムティさんに相談すると、「下は大丈夫だけど、上が悪いので、切りましょう」と言われた。
せっかくの苗を半分に切るのはとても怖かったけれど、エムティさんの言葉を信じ、「新芽が出てきますように」と願いをこめて、苗を半分に切った。すると、切り口はまだ緑だった。
さらに、バナナが元気を取り戻せるように、ヤギの糞を追肥として撒いた。
茎を切った日の夕方、バナナの苗の様子を見にいくと、なんと3ミリも芽が伸びでいた。
この調子で元気になってくれればと思い、様子を見守ることにした。



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