いよいよ最終区間に突入。前半の六郷橋と新八ツ山橋付近のアップダウンが選手を苦しめる。監督から信頼を受けたアンカー達が最終目的地・大手町を目指して大都会を疾走、シード権争いは例年ゴール直前までもつれるため、最後まで目が離せない。
5キロ地点、トップの青山学院・湯原は14分35秒で通過。強い日差しを受けながら軽快に走る。
9.5キロ地点、4位でタスキを受けた明治大・河村が東京国際大・内山に追いつき、3位集団を形成。並走して走る。11位の創価大・嶋津が中央学院・石綿をかわしてシード権圏内の10位に浮上、さらに差を広げる。
11キロ地点、先頭の青山学院・湯原は区間記録を上回るペースで走る。
3位争いが激しくなっている。14キロ地点で東京国際大・内山、明治大・河村、國學院大・殿地が並走し、さらにその後ろから帝京大・吉野も迫ってきている。15キロ地点を過ぎても3人の距離は縮まらない。果たしてどのチームが3位に食い込むのか期待が高まる。
17キロ地点でついに吉野が3位争いに加わり、4チームが集まった。どのチームが3位になってもおかしくない状況だ。
大手町のフィニッシュ地点では青山学院のメンバーが2年振りの総合優勝の瞬間を今か今かと心待ちにしている。青山学院・湯原はガッツポーズでゴールテープを切った。青山学院の総合優勝は2年振り。10時間45分23秒をマークし、大会新記録を樹立した。
2連覇を逃した東海大は3分02秒差の2位でフィニッシュ。熾烈な3位争いを制してゴールしたのは國學院大。4位以降は、帝京大、東京国際大、明治大、早稲田大、駒澤大、創価大、東洋大と続き、ここまでがシード圏内となる。10位と1分59秒差でゴールした中央学院は惜しくもシード権を逃した。最終10区の区間新記録を13年ぶりに塗り替えたのは、創価大・嶋津だった。青山学院が改めて強さを見せつけて総合優勝を果たし、第96回箱根駅伝は幕を閉じた。