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番組向上への取り組み

放送番組審議会

2018年11月番組審議会概要

第523回日本テレビ放送番組審議会は、総務省からの「再免許にあたっての要請」に関して説明が行われた後、過去に放送された「世界の果てまでイッテQ!」を取り上げました。(2017年2月12日放送分、2018年5月20日放送分)
週刊誌の報道をきっかけに、この番組の人気コーナーである「祭り」企画に対し、視聴者の皆様からも様々なご意見やご批判をいただくことになり、改めて番組審議委員から、ご意見を伺うことにしたものです。
(リポート1名)

A委員:
バラエティー番組の表現は、報道・情報番組やドキュメンタリーに比べると非常に幅広い。多様な表現があってしかるべきだと思うが、視聴者の了解の上に成り立っているという前提条件が大事だと思う。
今回のラオスとタイのように外国が舞台になっているとき、文化や歴史に根ざす観点から、祭りやイベントを扱う際に当該国に対して失礼がなかったのか、現地の人を傷つけたりしていることが無かったのか、国際間に係わることでもあるので、そういう配慮も必要だと思う。
B委員:
この番組の魅力は、日本の芸能人が海外で四苦八苦したり、心温まる出会いがあるという“アマチュア性”だと思うが、もし、2つの祭りを日本テレビが作って開催したものだとすると、その“アマチュア性”が消えてしまうのではないか。そこが一番の問題ではないかと思う。
長年番組が続く中、その国で昔から行われている伝統的な祭りに参加していると見ている人が誘導されているような気がして、今回の疑惑が起きてきたのではないかと思う。これから本当のところをもう一度説明していただき、視聴者の信頼を取り戻して貰いたい。
C委員:
面白く見せるために色々なことを拡大して放送することはあるが、作り手の倫理観のみが問われる。今回のことで言うと、誰かを傷つける誇大表現は感じなかったし、行われていることは事実で、そのこと自体が大きな問題であるとは個人的に思っていない。
バラエティーも、悪意をもって見てしまうとツッコミどころだらけになるので、作り手がどういう姿勢でこれから作っていかなければならないのか、変に問われた気がする。
D委員:
企画段階のチェック体制のようなものが必要なのではないか。第三者的に見る目を入れ込まなければならないし、「祭り」の定義を広く解釈してしまったので、説明が十分ではなかったと言わざるを得ない。
バラエティーは本当に楽しくないといけないので、バラエティーにおける真実の意味を制作局の中で掘り下げてもらい、現場から声が起きなかったことの構造的な問題も考えてもらいたい。
E委員:
素材と編集があれば、いくらでも面白おかしく作れるという芸、バラエティー芸をどこに使って、どこで線引きをするかが大事だと思う。お祭りありきでやると、こういう感じになるので、何かを守るという姿勢で作るのではなく、どんどん変化させていき、新しいチャレンジという面から進めていって欲しいと思う。
F委員:
視聴者の了解を得られるかどうかで、了解が得られないことをやると裏切るということになる。今回は、裏切られたと思った人が多いのではないか。そこが一番の問題だと思う。
お祭り企画は10年続いている。「そんな祭りをよく見つけてくるな」と思っていても、「『イッテQ!』だから信用しようか」という気持ちがあったと思う。番組が高視聴率で視聴者に甘えていたので、従来ならやらなかった線を少しずつ越えていった感じがする。視聴者との契約をちょっと違えた、違反したというのは、凄く残念だと思った。
G委員:
現地の人が、採用されたい一心で徐々にエスカレートしていったのではないかという感じが見える。制作側が「もっと面白いことはないの?」「もっと面白いものが出来ないの?」とプレッシャーを与えていなかったのか?
制作側が『イッテQ!』において、どこまで作りこんでいいと考えているのか、作り込みの限度をはっきりさせる時が来ているのではないかと思う。
H委員:
日本テレビの制作責任は当然だが、これからいろんな分析をして新しい番組を作っていくことを強調していった方がいいと思う。そして、祭りは是非続けて欲しい。いい番組だし、いい企画だと思うので、出来るだけ早く整理して復活させて欲しいと思っている。
I委員:
一番大切なのはガチンコ勝負のところで、ここは宮川大輔さんが一生懸命やっていて、その部分に共感をもって見ている。
今、世の中はガチンコ勝負を避けるし、若い人は特にやらない。そういう中で、若い人はやっている人に憧れをもって、喜んで見ている。そこに嘘があってはいけないが、本気でやっているのであれば、全て許されると思っているくらいだ。ただし、地域の住民感情は考慮しなければならないと思う。
J委員:
このコーナーは以前から見ている。宮川さんのファンで、宮川さんが体を張って参加する一生懸命さや、地元の人との温かい触れ合いを、笑いながら心を打たれて見ていた。今回取り上げた2つの祭りも面白かったが、共に地元の人との触れ合いが見られなかった。それなのに、ナレーションでは地元の祭りであることを伝えていて違和感があった。体を張って頑張っている出演者のためにも、きちんと調査をしてほしい。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「番組スタッフには、祭り企画をでっち上げるという意図はなかったものの、宮川さんの体当たりチャレンジを伝えることに重きを置くあまり、祭りと呼ぶにはふさわしくないものについても、きちんと説明しなかったことを反省している。今後は視聴者の皆さんの信頼を裏切らない番組作りを心掛けたい」