第598回日本テレビ放送番組審議会は、4月から始まった新番組『追跡取材 news LOG』を取り上げました。この番組は、記者の取材記録を「ログ」と題し、そのプロセスを細かく辿って行くことで、真相に近づくことをコンセプトにした新しいニュース番組です。今回は4月25日の放送初回と、5月9日の放送を見ていただきました。
(1名欠席)
- 一次情報やファクトを取りに行くのは、AI時代に凄く価値のあることだが、もう少し、ほかの視点があっても良いのではないか。解説員だけでなく、違う人も参加して、スタジオでの話し合いを盛り上げ、今後はどうなっていくのかという視点が欲しいのと、MC2人の役割がもう少し見えてくると、大きな可能性があるのではないかと思った。
- 取材の記録を辿るのはとてもいいと思うが、何かしら結論をまとめようとすると、どうしても既存の番組と近くなってしまい、せっかくのコンセプトが生かしきれていないのではないかと思った。
- 初回の大きなテーマがトランプ大統領で、国内ではなく他の国のことをやるのかという印象が強かった。例えば高市首相を支えるグループの「国力研究会」などはとても短くて、記者の取材も感じられなかったので、今後はそういうものを扱って、番組の誠実さを感じたい。
- 出版社の編集長という立場なので、こういうアプローチもあるのかと、新鮮な刺激と学びを感じた番組だった。ただし、記者が顔と名前を出して取材のプロセスを公開していくというスタイルは問題が発生した場合、個人が誹謗中傷を浴びるリスクがあるのが気になった。
- 今はマスメディアが不信感を持たれてしまっているが、その原因の一つにプロセスがブラックボックスに見えていることがある。どうやって一次情報を得てきたのかを透明性をもって見せていくことは、その不信感を払しょくする一つの方法ではないかと感じた。
- トランプ大統領の発言のアフレコの声に特徴がありすぎて、内容が頭に入ってこなかった。
- トランプ大統領に本音は無い。そもそも無い物を探しに行くという企画は何だろうと思った。最近、学生から「なぜ海外のニュースを見る必要があるのか」と聞かれて衝撃を受けたが、海外のニュースがどのように日本と繋がっているのかは、工夫して見せる必要があると思う。
- 中国のゴーストタウンの取材はとても面白かったが、今の若い人たちはタイパを凄く気にしていて、少し話が長いと寝てしまう。この取材もちょっと長すぎると思うかもしれない。そして、視聴者から「このニュースの裏側が見たい」というテーマを募集するのもいいと思った。
- この企画趣旨はありがたいと思った。きちんとプロセスを見せてくれる報道に接することで、「ちゃんと取材するというのはどういうことなのか」が視聴者に浸透し、結果的にデマに気付くことが出来たら、責任を果たすことになるのではないかと受け止めた。
- スタジオ解説の質があまり高いように見えなかった。中国の不動産の話をせっかく取材してきたのであれば、中国の不動産バブルの崩壊が、日本経済や世界経済にどういう影響があるのかも聞いてほしい。勿体なかったと思う。
- トランプ大統領の話題は、結論のないまま終わって物足りなかった。ホルムズ海峡の逆封鎖などに意外性や本音があるかもしれず、もう少し掘り下げ方を工夫してもらいたい。
- 軸がぶれていると思った。取材の裏側を十分に生かしきれないうえ、女性キャスターのスタジオ出演場面が短く、ワイプでの出演が長くなっている。取材過程を公開することは、視聴者の信頼形成につながると考えるが、確かな独自性が伴う場面に限られる。囲み取材で質問できなかった場面を見せられても、取材力の弱さに転嫁しかねないと思う。
皆様のご意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。
視聴者の知りたいことに応えるため、どのように取材のプロセスを見せるべきかを常に模索しながら制作し、様々なチャレンジをしています。これからも、皆様から信頼を得られるようなニュース番組を目指していきたいと思っています。