第597回日本テレビ放送番組審議会は、2025年下半期の番組種別時間について報告した後、今回から加わった新しい委員をご紹介し、合評は『THE FLOOR』を取り上げました。この番組はオランダで制作され、世界30ヵ国以上で広まった陣取りゲームバラエティーの日本版で、32人の挑戦者たちがクイズで対決して陣地を取り合い、賞金1000万円を目指すというものです。
(全員出席)
- 分かりやすさを優先した結果、問題が極めて平易で同じ系統の対決が続き、変化が少なくてヤマ場が作りにくくなったと感じた。
- 参加者が全員芸能人というのは日本ではよくあるパターンだが、海外は一般参加者が多い。賞金1000万円の価値も、芸能人と一般参加者では全く違うので、一般人が参加する方が、視聴者も自己投影しやすいと思う。
- たとえば、凄く知識のある芸能人や専門家がいるということがプラスされていくと、陣取り合戦の意味や知能戦の意味が出てくると思うが、現状はステイするか、しないかという2択しかないので、もっとハラハラする部分が欲しいと思った。
- 淡々とした雰囲気は子供と一緒でも見やすかったが、ゲームという点ではもっと工夫をして作ってほしい。シンプルなだけだと、子どもも飽きてしまうという点で勉強になった。
- 普段テレビで見ている人たちがあんなに焦っているのはとても面白かった。そして、その部分を後で深掘りしてもらえたら、更に面白くなったかもしれない。
- 1回負けたら負けた部屋にずっといるだけだが、もう少しアプロ―チすればいいのではないか。それを今後考えても良いと思う。
- MCの岡田准一さんの起用が非常に良かったと思う。他の国でも面白い経歴の持ち主が起用されていたが、岡田さんのような俳優が出ると番組にセレブ感が出て、独特の世界観もあって良かったと思う。
- 男性同士が対決していると、声の違いがよく分からない時があった。もうひと工夫が欲しい。
- こういう番組の作り方は非常に今っぽい戦略で、無料で見られる民放局が世界の秀逸なヒットコンテンツや、フォーマットを買って制作し、皆が楽しめるというのは、民放がやるべき意義がある番組の作り方だと思った。
- 海外版では車いすユーザーも含めて、男女や年齢を問わずいろんな人がいて、やる気満々で参加している。これを日本でやると、どういう人が出て、どういうやり取りがあるのかと楽しみにしていたが、芸能人や著名人、スポーツ選手ばかりでがっかりした。
- 海外版より日本版の方が、番組の作りとしては分かりやすかったと思ったが、賞金については気になった。海外版では、著名人は賞金を獲得しても寄付をするので、それも含めて応援したいと思う。お金の使われ方が意義のあることだったら良いのにと思った。
- クイズは超簡単で戦略性はほぼ無いに等しいが、それはテレビ局の判断だと思う。1000万円の賞金も一般人が取り合えばドラマが生まれるが、芸能人だとそうはならない。お金の取り扱いはちょっと難しいというのが率直な感想。
- 子供が一緒に見て答えることが出来たので、自己肯定感が感じられる内容だったのは良かった。ただ、クイズとしては面白かったが、別に陣取りをしなくても良いのではないかと思った。
- 出演者32人の性別を見たら、男女半々だったので配慮を感じたが、女性の出演者がクイズに弱くて残念だった。次回はもう少しクイズに強い女性を出してほしい。
- 最初はルールが分かりにくかったので、自分の得意分野を生かせる偶然性が、もっとあっても良いのではないかと思った。陣取りサバイバルは、最後まで残った人が全て取れるというところが戦国時代のようで、日本人にはゾクゾク感があるのだろうなと思った。
皆様のご意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。
問題については、あまりに難易度が高いと視聴者が一緒に楽しめないと考え様々なジャンルから答えやすそうな問題を作ることを心がけました。また、今後も海外の人気番組を日本版にアレンジしてお伝えする機会を増やしたいと考えています