■ 神童寺(じんどうじ)   5月25日放送

京都の南・木津川の流れの近くに、聖徳太子によって創建された古刹・神童寺(じんどうじ)があります。1406年に建てられた本堂(重要文化財)の中には、蔵王権現像という本尊が安置されています。
憤怒の表情が印象的なこの像は、役の行者(えんのぎょうじゃ)が神の使いである童子の助けを借りて石楠花の木を彫って作ったものといわれ、神童寺の名はここからついたといわれます。
深い森に囲まれて、静けさの中に千年以上のときを刻み続けてきたこの寺には、京の都から遠く離れていたために、戦火を逃れたたくさんの貴重な仏像があります。平安時代の作といわれる数々の仏様は保存状態もよく、見るものの目を奪います。山歩きを楽しみながら訪れるには最高の名刹です。



京都の南、木津川を見下ろす深い山の中。
にぎやかな鳥の歌と柔らかで鮮やかな木々の緑に包まれて、神童寺は千年以上の時を刻んできました。

神の童の寺と書く由来は、その昔、役行者(えんのぎょうじゃ)という修行者が、神の使いの童子の助けを借りて、本尊を彫り上げたことによるといいます。
遠い昔の伝説。
しかし、森閑とした本堂で、その厳しいお顔と向き合うと、
その頃の、一心に木を刻む音が聞こえてきそうな気がします。


欲望渦巻く京の都から遠く離れ、山々の緑は、戦の炎から、かけがえのない宝物を、優しく守り続けてきました。





それは貴重な仏像の数々です。




平安時代の優美な仏様。
人目に触れることも少ない山の上に、千年の時を超え、絢爛たる王朝の世界が今も息づく不思議。


その表情には、魂が宿っているかのようです。



聖徳太子が開いた、京の都より古い山寺。
喧噪とは無縁の、豊かな時間がゆっくりと流れていきます。


とにかく静かでのどかな山寺です。
ご住職ご夫婦もとても親切にしてくださり、休憩の時には土地で取れたての新茶をご馳走してくださいました(参拝の方には出していないかもしれませんが)。

鳥の声と風の音と滝の音しか聞こえない静けさの中、階段を上り、山上にある収蔵庫を見たときの驚き!信じられないほど素晴らしい仏像の数々が目の前に現れた感動は、忘れられません。
押すな押すなの特別公開で、見たかった仏像をしっかり見るのもいいでしょうが、こういう静かな山の中で人目に触れることの少ない仏様と向き合うのも、心癒され素敵なものです。


「ウエインティング フォードーン」
演奏/作曲:木村 大