
今週は浄瑠璃寺(じょうるりじ)を訪ねます。

奈良との県境に位置する当尾(とうの)。

この地方に点在する磨崖仏は、人々に大切に守られてきました。

東の浄土、浄瑠璃からその名をいただいた浄瑠璃寺。

その庭園には四季折々の花が咲き、まさに浄土そのものです。

境内の東側に建つ三重塔。

現世での苦しみを救う薬師如来が、
平安時代から変わらぬお姿で訪れる人々を見守り続けています。

そして煩悩の河を意味する池の対岸には九体阿弥陀堂。

9体の阿弥陀如来像は、
どんな人をも極楽浄土に迎え入れてくれると伝えられてきました。
9体揃った形で残るのは、ここ浄瑠璃寺だけです。


現在、特別公開中の馬頭観音像は菩薩には珍しい怒り顔。
苦しみや悪を破壊してくれます。

西方浄土に沈む秋の夕日が、心に安らぎをもたらします。



