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 梅雨に急増 湿気の正体  #635 (2002/06/09) 

 「天気予報」、「足のニオイ」に続いて「目がテン!」梅雨直前シリーズ第3弾は、この時期つきものの湿気の科学です。

 湿度100%ってどんな状態?「湿度100%っておぼれちゃうの?」所さんにとっても大きな疑問です。湿度100%の世界は存在するのか?矢野さんが街中に探しにでました。すると銭湯のお風呂場や、ミストサウナで湿度99%が出ました。しかし100%はなぜか出ません。湿度100%とは、その空気の中に水蒸気が飽和状態まで含まれる時のこと。しかし100%になるとすぐに水蒸気は水になってしまい、水蒸気の量も減るので、湿度100%にはなかなかならないのです。ちなみに気温25度の時、1立方メートルの空気の飽和水蒸気量は23.026グラム。これではおぼれようも有りませんね。

サーモ画面  なぜ日本の夏は過ごしにくいのでしょう?例えばアラブの砂漠地帯では、日本より気温が高いのに、人は体に布をぐるぐる巻きなのです。いったいこの差はなぜなのでしょう?やはり湿度なのでしょうか?そこで気温35度で、湿度76%(日本の夏)と30%(アラブの夏)という2種類の環境の人工気象室に学生さん2名に入ってもらい、その体表面温度を測ってみました。すると湿度76%の方が体表面温度が3度も高かったのです。湿度が高いと暑いというのは本当だったんですね。

所さんのポイント
湿度が高いと、汗が蒸発しにくくなり、体表面温度が上がり暑く感じる!

 この時期は除湿剤が最も売れる時期なのです。除湿剤には、化学的に湿度を取るものと、物理的に湿度を取るものが有ります。シリカゲルは表面に無数の穴が空いていて、ここで湿度を取る、物理的な除湿剤。そこでそのパワーを検証。なんとTシャツの乾燥で、電気乾燥機と対決。時間は5分。シリカゲル2.5キロとTシャツを混ぜ合わせました。結果は、乾燥機よりもシリカゲルの方がすっかり乾いてしまったのです
乾いたウェットティッシュ  スタジオではウェットティッシュをシリカゲルの中に30秒入れただけで、カラッカラに乾いてしまいました。これには所さんもまさに目がテン!

 実はヒトからも湿気は出ているのです。電車の窓が曇ったりするのはそのためなのです。いったいヒトは1日にどれだけの湿気を出すのでしょう?そこで「目がテン!」では、学生さんを1日密室に閉じ込めてどれだけの水分が取れるか測定してしまいました。ヒトが入る前の部屋の湿度と、除湿機の湿度を60%に設定。除湿機に出てきた水分が人から出た湿度というわけです。
 雑誌なども水分を吸収するため無く、あるのは「目がテン!」のVTR48本という、実験台の方にはチョット気の毒なこの実験。結果は600ミリリットルでした。これでもまだカーペットなどに吸収され、採取できなかった湿気が有るそうです。

所さんのポイント
ヒトは1日1リットルの湿気を出している!


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