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バイキング元取り作戦
第1019回 2010年1月30日


 今、大人気のバイキング!昭和33年、帝国ホテルに日本で初めて登場し、今やすっかり定着。さらに、ブームに乗って様々なスタイルが登場しています。そこで今回は、バイキングの人気の秘密を徹底解明します!

 街行く人にバイキングに惹かれる理由を聞いてみると、やはり、たくさんの種類があることに魅力を感じているようです。ならば、人はたくさん種類があることにどれくらい心惹かれるものなのでしょうか?オモチャの多いテーブルを選ぶ子供そこでこんな実験!保育園の一室に2つのテーブルを用意。片方には、それぞれの園児が一番大好きなオモチャを1つ。もう一方には、それほど好きではないオモチャを10種類置き、どちらのテーブルで遊ぶかを選んでもらいます。すると…なんと21人中、17人もの園児が大好きなオモチャを差し置いて、種類の多いテーブルを選択したのです!理由を専門家に伺うと、一つのオモチャよりも、種類が多いと、より複雑な遊びができるためと考えられるそうです。つまり、バイキングの魅力も、料理の種類が多いので、色んな味や香など複雑な関係性を楽しめるところにあるようです。

 たくさんの料理から選べるというのはバイキング最大の魅力ですよね。実は、「選ぶ」という行為には意外な効果があるそうです。そこでこんな実験!街行く人にAとB、2種類のカレーを食べ比べ、美味しい方を選んでもらいます。ただし、Bは3つの中から見た目で1つだけ選んで食べてもらいます。でも、実はこの4皿、全く同じカレーなんです。ところが、25人に試した結果、なんと20人が自分で選べるBのカレーの方が美味しいと答えたのです。圧倒的な差がついた理由を専門家に伺うと、自信を持って自ら選ぶということで、期待が膨らみ、その分美味しく感じるのだそうです。

所さんのポイント
ポイント1
バイキングでは、色々な種類の料理から自分が選んだという期待がプラスされて、より美味しく感じられるのだ!

 バイキングの悩みといえば、ついつい食べ過ぎてしまうことですよね。では、一体バイキングではどれほど食べ過ぎてしまうのでしょうか?そこで、男女2名ずつ、計4人の若者に、まずは3種類の料理だけを制限時間90分の間に満腹になるまで食べてもらいました。90分後、4人が食べた料理の重さを測定すると、1人あたりの平均は1211gでした。そして日を改め、いよいよ本番!今度は50種類もの料理が並ぶバイキングで一般のお客さんに混じって90分間食べてもらいます。4人は最後までペースダウンすることなく食べ続け、デザートまで楽しんで大満足の様子。ところが…食べた料理の量は、なんと全員が3種類の時よりもダウン。平均で221gも減っていたのです。もちろんカロリーの平均値も減っていました。一体どういうことなのでしょう?専門家に検証してもらうと、食べ始めるまでの時間がポイントだといいます。VTRを見てみると、3種類だけを食べた日は、料理を取って席に戻り食べ始めるまで4分9秒でした。一方バイキングでは、列に並んだり、何を食べるか迷ったりして、男性2人が食べ始めたのは開始から13分54秒後。女性陣はさらに物色を続け、16分28秒もかかったのです。実は、並んでいる間や盛り付けしている間に目からの情報や嗅覚で、脳が満腹と勘違いしてしまう「感性満腹感」が働き、量が食べられなくなるそうなんです。例えば、自分で料理をすると、料理ができた頃には食欲がなくなっているというのもこの働きによるものだそうです。さらに、席をはずしていた時間を比べると、3種類だけの時は平均13分なのに対し、バイキングでは平均で40分も席をはずしていました。食べていない間にも脳の満腹中枢が刺激を受けてお腹いっぱいになってしまったようです。

所さんのポイント
ポイント2
バイキングは、料理を選んでいる間に視覚と嗅覚が刺激され、脳が満腹と勘違いし、量を食べられないのだ!

 バイキングでやっぱり気になるのは…元が取れるのか?そこで、佐藤アナがバイキング好きの女性3名と体を張って実験に挑戦!これまでの実験結果に従い、選ばず迷わず1つの料理をつめこみます。佐藤アナと女性1名は一皿100gの国産牛ローストビーフを、もう1チームは、一皿400gのズワイガニのボイルだけをひたすら食べ続けます。ズワイ蟹チームの結果「元が取れた!」果たして、90分食べ放題2480円のバイキングの元は取れるのでしょうか?すると…全員すべり出しは順調でしたが、後半は飽きも出てきてスローダウン。それでもズワイガニ組は4皿目へ突入。ローストビーフ組も1人3皿完食したところで制限時間終了!シェフに伺ったところ、このホテルバイキングでは、ローストビーフもズワイガニも4皿食べれば元が取れるということで、ズワイガニチームは見事元取りに成功!でも、全員の感想は…苦しくて、楽しくなかったそうです。やはりバイキングは、元を取ろうなどと考えずに、たくさんの種類の中から自由に選べる楽しさを満喫するのが一番なんですね。



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