演奏レビュー

9月放送予告

2023年9月21日(木)2:45~3:45(水曜深夜)
BS日テレ 9月30日(土)朝7:00~8:00

9月放送ナビゲーター

武藤十夢

9月放送プログラム

チャイコフスキー作曲   幻想序曲<ロメオとジュリエット>
リムスキー・コルサコフ作曲   スペイン奇想曲
チャイコフスキー作曲   <弦楽セレナード> 作品48 第2楽章 ワルツ

(2023年6月8日 ミューザ川崎シンフォニーホールにて収録)


【9月の演奏・聴き所】
音楽プロデューサー 新井鴎子の演奏レビュー

新井鴎子プロフィール
読響プレミアの音楽監修を担当
クラシック音楽のコンサート・テレビ・ラジオ番組の構成を多数手掛ける。
著書に、「音楽家ものがたり」(音楽之友社)、「おはなしクラシック」(アルテスパブリッシング)等。
現在、東京藝術大学客員教授(インクルーシブアーツ研究)、横浜みなとみらいホール館長。

岡山出身の26歳の指揮者、米田覚士さんが、日本人唯一の入選者となった東京国際音楽コンクールのファイナルで指揮した曲が、幻想序曲「ロメオとジュリエット」。”チャイコフスキーぶし”満載のこの曲の、肉厚な魅力をたっぷり引き出し、それでいて響きが塊にならないようにポリフォニー(多声)をクリアに分離させていたのが印象的でした。
スペイン奇想曲は、オーケストラの各楽器の見せ場が散りばめられた作品。ソロ楽器が次々変わるコンチェルトのメドレーのような楽しい曲です。緩急のめりはりの効いた指揮に、読響も温かく応えていました。


演奏者の略歴

米田覚士(指揮)
米田覚士(指揮)
SATOSHI YONEDA
1996年岡山市生まれ。幼少よりピアノを始め、桃太郎少年合唱団、岡山市ジュニアオーケストラに所属し打楽器を担当。2016年東京藝術大学音楽学部指揮科に入学、2020年3月同大学を卒業。
平成30年度安宅賞受賞。指揮法を小田野宏之、高関健、ピアノを長瀬賢弘の各氏に師事。
2017年6月に東京音楽大学特別講座指揮公開マスタークラスのオーディションに選出され、パーヴォ・ヤルヴィ氏のレッスンを受講。同年8月に熊本県立劇場にて山田和樹氏による公開講座を受講。
2017年東アジア教育フォーラム特別演奏会 Voice of Okayamaにて岡山大学交響楽団、早稲田大学グリークラブ、岡山県内大学合唱団と、混声合唱オーケストラのためのカンタータ「土の歌」を指揮。
2020年渋谷区文化総合センター大和田開館10周年記念演奏会にて大和田祝祭管弦楽団と「ラプソディ・イン・ブルー」を演奏した。
2021年ノイタミナpresentsシネマティック・オーケストラコンサートで、東京21世紀管弦楽団にて客演した。
2021年10月、第19回東京国際音楽コンクール<指揮>に入選(日本人最高位)・奨励賞受賞。
2022年以降、NHK交響楽団、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、札幌交響楽団、富士山静岡交響楽団、愛知室内オーケストラ、大阪交響楽団、岡山フィルハーモニック管弦楽団などを指揮し、活動の幅を広げている。
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