馬辞苑

馬場(ばんば)

ことわざ

馬の骨(うまのほね)

一般的には、「どこの―だか知れないやつ」といった具合に、素性のはっきりしない者をあざけっていう語。
「馬の骨」は、中国の役に立たないものの例え「一に鶏肋(けいろく)、二に馬骨」に由来するという説がある。いずれも役に立たない物を意味するが、特に馬の骨は役に立たない上、大きくて邪魔にもなる。そこから「誰にも必要とされない者 → 所在、出処がわからない者」といった意味で定着した。また、「気骨」「老骨」などの「骨(こつ)」のように、「骨」には人柄・身体など、人全体を指す意味があり、これに、相手をののしる言葉「人でなし」の意味も込めて、人ではない動物「馬」を用いたとも考えられる。ちなみに、江戸時代「馬の骨」という言葉が使われ始めた頃は、「牛の骨」も同義の言葉としていられていたよう。どちらも当時は身近な動物であったためと思われる。